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伝統工芸「小麦粉人形」の伝承者―陳瑜

2011-10-05 14:04:40     cri    


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 「麺」は中国語で小麦など穀物の粉を指し、「小麦粉人形」は小麦粉などを原料に制作した人形で、麺塑、小麦粉人形、江米人の名でも知られています。「小麦粉人形」の作り技は中国民間の無形文化遺産ですが、最近、食品彫刻と同じように、この「小麦粉人形」は料理に彩りを添るための飾り付けとなっています。

 無錫出身の陳瑜は今年27歳ですが、国家級の高級麺点師、つまり、国の認定を得た技術の高いお菓子などを作る人となっています。陳さんは2007年、揚州大学旅行料理学院を卒業し、その専門は料理と栄養教育です。大学3年生の年、陳さんは江蘇省揚州市にある有名な「小麦粉人形」の伝承者・姚長英先生について「小麦粉人形」の作り技を学びはじめました。

 卒業後、陳瑜さんは「小麦粉人形」の作り技に対する研究と、作品の創造を続けました。上海師範大学と他の職業技術学院で、「小麦粉人形」の作り技を教えると共に、家で「江南麺塑芸術作業室」を開きました。時々、何万円で彼女の作品を買う人もいますし、その作品をプレゼントとして外国の友達に贈るお客さんもいます。現在、陳さんはより多くの子供が「小麦粉人形」という無形文化遺産に接触できるため、子供向けの「小麦粉人形」教室によく出かけます。

 無錫人は現地の「恵山泥人形」をよく知っていますが、穀物の粉で作れた人形のことをあまり知れません。泥人形と小麦粉人形の作り形は似ているところがありますが、それぞれ独自の特徴を持っています。泥人形は原材料の泥のよしあしが作品の質を左右しますが、「小麦粉人形」の原材料は穀物の粉で、どこでも買えます。

 陳さんは「これまでの2000年間に、『小麦粉人形』の作り技は多くの伝承者の手を通じて、今の2種類になってしまいました。一つは、コレクションとして収集するもので、現在、多くの有名な伝承者の作品が収集されています。もう一つは、料理の飾り付けとしてのもので、例えば、紅楼夢をテーマとする宴会では、物語に出た十二人の美女の人形を作り、宴会場のテーブルを飾り付けます」と述べました。

 様々な努力を通じて、陳瑜さんが経営した「江南麺塑旗艦店(江南麺塑本店)」というネットショップはオープンしました。ここで、陳さんの作品だけを販売することではなく、「麺団」というこねた麺の塊も販売され、一日30キロも売ったこともあります。この「麺団」は陳さんが自らの経験で作られ、これで作られた作品は数年間も陳列できるそうです。

 「小麦粉人形」は多くのビジネスチャンスを生むため、多くの料理店の経営者を魅力しています。

 観光教育の専門家・秦榛蓁は、「『小麦粉人形』は特別な芸術の一つだと思います。泥人形と比べて多くの違いがあります。また、技術と芸術の点から見れば、観光商品として将来性のあるものだと思います」と語りました。

 陳さんは自己の長所をうまく使い、より多くの若者がこの無形文化遺産を受け継いでもらうため、無錫旅行商業貿易高等職業技術学校に入り、「小麦粉人形」の作り技を教える先生になりたいと夢を膨らませています。

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