8月29日午前7時、台北に行く直行便の初便を搭乗する乗客たちは無錫蘇南碩放国際空港の出発ターミナルに集まっています。乗客88人のうち、その殆どが台湾人です。
江蘇省南部の蘇南地域は台湾企業が最も集中しているところで、約1万8000社の台湾系企業があり、30万人あまりの台湾人がここで暮らしをしています。台湾に行く直行便の開通によって、上海経由また香港経由をしなくて済むようになり、これまでに比べ、3時間余りで台湾に到着できるようになりました。
無錫錫山経済開発区に工場を持つ張さんは「便利になりました。これまでに何回も乗換えが必要なので、台湾の実家までは10時間もかかりますが、現在、4時間で家に到着できます」と話しました。
この台湾への直行便の開通により、多くの台湾の観光客も蘇南地域を訪れ、その豊かな観光資源を満喫しています。また、無錫の住民もより簡単に台湾を訪れるようになりました。旧暦の8月15日、つまり中秋節3連休の期間中、台湾に行く飛行機はいつも満員だったのです。
現地旅行会社の責任者黄頤さんは「家で中秋節を過ごすことは伝統的な習慣ですが、現在、多くの人々は台湾に行き、現地の住民と一緒に過ごします。3連休の間、約10の旅行団300人余りが台湾を訪れました」と話しました。
無錫蘇南碩放国際空港は南京、上海、蘇州の3つの市の中心部に位置しています。2007年9月末、この空港の拡張工事が完了後、無錫で働いている台湾の人々から直行便の開通をお願いするという声が上がっていました。無錫台商協会の孫佳鈞会長は「2009年1月10日、台湾海峡両岸基金委員会(海基会)の江丙坤理事長は南京を訪れ、長江デルタ地帯にある台湾企業関係者との懇談会を開きました。その際、私は両岸を結ぶ直行便の開通を呼びかけました。よく覚えています。この話は懇談会参加者から絶大な支持を受けました。そのためで、江丙坤理事長もすごく重視していました」と言いました。
その後、孫佳鈞会長らは行く先々で、あらゆるチャンスを利用して、直行便の開通を両岸の関係部門に呼びかけ続けてきました。大陸海峡両岸関係協会と台湾海峡両岸基金委員会の支持の下で、また両岸各界代表の共同努力を通じて、つい無錫と台湾を結ぶ直行便が開通されました。
孫佳鈞会長は「直行便の開通は、蘇南、特に無錫、蘇州、昆山などでビジネス活動をしている我々台湾人にとって、とても有利だ。今後、より多くの台湾商人はこの航空路を利用するだろう。午前に無錫を出れば、正午には台湾で昼食を取ることを実現できた」と嬉しそうに話しました。
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