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中国:建築労働者の日給3000円、40代がほとんど「人口の配当」から「労働者不足」へ

2011-08-24 10:48:27     cri    

 「建築業に従事する出稼ぎ労働者は、ますます少なくなっている」

 珠海市昌盛グループの林錦春経理は、こう嘆きました。現在、建築工事現場では、左官の日給は250元(約3150円)、もっとも大変な作業、古い建物を解体する「解体工」の日給は250元から350元の間(3150円―4375円)です。

 下半期、特に今年の中秋節(9月12日)を過ぎると、労働者を探すのはますます難しくなるだろうと林さんは予測しています。その理由の一つは出稼ぎ労働者の帰省、もう一つは珠海にある数社の国有企業による開発工事の着工です。

 「解体工」を例にとると、現在珠海では20代、30代の職人はほとんどいません。40代あるいは50代の人がハンマーで取り壊しの作業をやっています。こうした状況は珠海だけでなく、東莞、深圳、広州、佛山、中山なども同じです。

 40代の人が、「解体工」、左官、道路工事などもっとも疲れる業種に勤めているのは何を物語っているのでしょうか? 労働力不足の原因は何でしょうか? 「人口の配当」を享受する時期から、労働力不足への転換が早まったのでしょうか?

 「人口の配当」の転換点は2015年に表われる

 専門家は、「労働力不足は中国の人口構成に変化が生じたことにつながっている」と見ています。出生率の低下プラス高齢者社会の加速。労働力が不足する一方で、大学生の就職難。40代が辛い仕事をしているのに対して、30代の一人っ子世代はいつまでも親に甘えていること。従来の経済パターン、社会の枠組みなどは人口構成の変化に伴って、大きなショックを受けるでしょう。

 人口経済学者の予測によると、中国の「人口の配当」の転換点は2015年に表われるということです。中国人民大学人口・発展研究センターの顧宝昌教授は、第6回人口調査のデータを分析し、「今回の調査結果は、人口問題に関する多くの論争に実証的な回答を提供した。中国の人口構成には根本的な変化が生じていることを証明したが、人々の認識が遅れているのが問題だ」と語りました。

 第6回人口調査のデータによると、大陸の総人口は13億 4000万人、そのうち0-14歳の子供が2億22000万人で、16.6%を占めています。15-59歳の人口は9億 4000万人、70.14%を占めており、60歳以上の人口は1億 7800万人に上り、人口の高齢化レベルは13.26%に達したということです。

 1953年頃、中国の高齢者人口は4500万人、0-14歳の子供の5分の1でした。2010年、その数値は5分の4まで上りました。

 これからの20年間、中国の高齢化はますます深刻になります。80年以降生まれ、90年以降生まれ、そして00年以降生まれの人々は大きな負担を背負わなければなりません。過去30年中国の凄まじい発展の勢いは、労働生産性の成長を表しています。労働集約型企業による高い就職率が実現していましたが、一人っ子政策は人口構成の変化を加速し、この変化は、中国経済の成長に影響を及ぼしています。そのため、経済成長パターンの転換、一人っ子政策の調整、養老保険制度の改革などを推進しないと、人口構成の変化による衝撃に対応できなくなるでしょう。(ooeiei 、大野)

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