現在、中国では夫婦2人が一生に生む子供の数は、平均1.7-1.8人となっており、上海や北京など大都会では、さらに低く、1人以下になっています。
しかし、2人目の子供を生む意欲は低下していないようです。上海社会科学院家庭研究センターの張亮事務局長は、2000年以降の3つの全国調査に基づいて、ここ10年の、2人目の出産意欲や出産状況の変化について分析しました。
都市部では2人目の出産意欲が上昇
「研究結果によると、2人目を生みたい人が過半数となり、しかも引き続き増える傾向がある」
張事務局長が2001年中国一人っ子政策・出産健康調査、2006年全国人口・一人っ子政策調査、2006年全国都市部住民生活総合研究の3つの調査結果を分析した上で、まとめました。
「都市部の調査対象が2人目を生む意欲も増えている。この3つの調査でそれぞれ42.5%、52.2%、55.1%という数字になった」と、半数以上の人が2人目を生むことを望んでいるとしています。
2人目を生むことは男尊女卑と関係ない
中山大学社会学部の黎熙元副教授は、「子供を2人生むことは、男尊女卑と理解されやすい。だが、子供を2人持つ家庭を調べた結果、その理由は通じないと思われる」と述べました。
調査を受けた家庭は、主に2つの理由を挙げています。1つは、一人っ子だと安心できないし、兄弟がいれば、寂しくないこと。2つ目は、子供が2人いると、両親の老後の世話を分担することができること。もし一人っ子同士が結婚したら、4人の両親の世話をするのは大変なことになります。
生活の圧力でとても2人目を生めない
しかし、2人目はどうしても生めないという声も少なくありません。建築会社で働いている李力夫婦は37歳、夫婦とも一人っ子で、息子は8歳になります。李さん夫婦は女の子が欲しいのですが、もう生まないことにしました。「生活の圧力が大きい。子供を育てるのは経財力や時間、精神力がたくさん必要だ。お手伝いさん探し、幼稚園、小学校、全部大変だ。もし子供に良い生活と教育を提供できないなら、生まないほうがましだ」と述べました。(翻訳:ooeiei)
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