中国の東南部に位置する無錫は、呉の時代の都です。3000年の歴史を持つ古い町で、昔から美しく、豊かな都市として知られる無錫は『江南の名城』とも呼ばれ、また物産が豊富なことから「米と魚の故郷」と謳われています。毎週のこの時間は無錫の様子をお伝えしていますが、今日は無錫市の古い町並み・南長街の新しい光景についてお話しましょう。
南長街は無錫市旧市街の南部に位置し、古くから北京と杭州をつなぐ京杭大運河沿いに開けた商業の町並みで、無錫では歴史が最も古い町並みとされています。今から700年前の元の時代、無錫は元朝廷の穀物倉庫と水路で食糧を輸送する中継地となり、当時の南長街も無錫の三つのビジネスセンターの一つとして栄えていました。明の時代から、南長街は当時、有名なシルクの市場、米の市場、船舶建造基地として全国に知られるようになりました。1920年代、地元の紡績業と穀物加工業の発展に伴い、南長街は無錫近代工業の発祥地となりました。これほど輝かしい歴史をもつ南長街には今でも多くの伝統的な建築物が残されており、最も無錫らしい、最も江南らしい町並みと讃えられています。
ところが、ここ数年、この古い町並みで西洋風のカフェーや西洋料理のレストラン、インターネットカフェなどのお店も次々と現れ、南長街は伝統的な建築物と現代風の建築物がうまく溶け合う独特な魅力を示しています。
無錫市内を流れる運河の畔に位置する南長街の入り口には大きな鳥居があり、その上には「運河古邑」と書いた額がかけられています。「運河古邑」とは運河の傍の古い町という意味です。鳥居から南長街に入り、町の両側には2、3階建ての明と清の時代の伝統建築がずらりと並んでおり、特に、これら伝統建築の白壁と黒瓦の家並みは古色蒼然として美しい。
関係筋によりますと、南長街は無錫清名橋歴史文化街区域の重要な一部として2008年から修繕回復工事を始めました。現在、修繕工事は基本的に完了され、修復された家屋は300軒、面積が2万平方メートルに達します。今、南長街は江南地方の「水上の町並み」としてその姿はますます美しくなっています。
無錫シリーズ、今日は無錫の古い町並み・南長街の新しい光景前編をご紹介しました。来週はその後編をお送りします。
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