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無錫刺繍

2009-05-11 14:14:35     cri    

 無錫は中国東部の江蘇省の経済の重要な都市で、「無錫旅情」などで日本でも名が知られています。

 無錫は昔から江蘇省の重要な刺繍産地の一つで、今から200年前の清の時代、無錫の刺繍製品は朝廷の貢物として指定されていました。1907年、中国の最も古い民間刺繍組織・錫山刺繍匠伝習所が無錫で創設されました。そして、当時有名な書画家・王雲軒氏、陳旧村氏などの指導を受け、無錫刺繍は書画の技法を活用し、新しい刺繍技法を創り出し、無錫の刺繍産業が全盛期を迎えました。しかし、1937年、無錫が日本侵略軍に占領されることによって、無錫の刺繍産業がいよいよ落ちぶれてきました。新中国成立後、中国政府が無錫の刺繍産業を振興させるため、1954年に刺繍工芸所と中華刺繍工芸品工場を設立しました。また、1959年、工芸美術研究所が設置され、伝統的な刺繍技法104種が整理されました。

   

 今年、34才の趙紅育さんは無錫刺繍の第四代継承者です。1973年、15歳の趙紅育さんが無錫の刺繍の名人・華慧貞氏について刺繍の技法を学び始め、その後、1976年中華刺繍製品工場の設計部に入り、刺繍デザインの創作と研究に携わってきました。

 30数年にわたる研究を経て、趙紅育さんは87種の技法を用いて、無錫の伝統的な両面刺繍の技法を更に進化させました。彼女の「シルクロード」という絵が刺繍の逸品として中国工芸美術珍品館にコレクションされ、そして、彼女が糸の替わりに人間の髪で繍(ぬ)い表された刺繍作品「運河梁渓の風景」という絵が、ギネスブックによって「世界一長い髪刺繍絵」に認定されました。

 ここ数年、無形文化遺産への保護活動が政府と社会各界に注目されるようになりました。無錫刺繍が2006年10月に江蘇省無形文化遺産として登録され、無錫市政府は今年4月に無錫刺繍研究室を設立し、無錫刺繍の継承と発展を進めるため、新しいページを開きました。

 この研究室で務める無錫刺繍の名人・呉嗚文さんは、「無形文化遺産を保護し、無錫刺繍の伝承が途絶えないように、無錫刺繍の継承者を養成しなければならなりません。私は自分の技能をすべて若者につたえたいと思います」と話しました。

 今年、無錫刺繍の第四代継承者・趙紅育さんも十数年ぶりに弟子を取りました。彼女の弟子、今年32才の鮑文姫さんは「私がインターネットで無錫刺繍絵を始めて見る時すごく感動しました。その時からこの大好きな無錫刺繍を是非学びたいと決心しました。今、先生について学びながら、毎日、新しい収穫があると感じています。本当にうれしいわね」と語りました。

 今年6月、中国無形文化遺産展示会が北京で開かれ、温家宝首相などの指導者も参加しました。趙紅育さんが無錫刺繍の第四代継承者として現場で参加者達にその完璧な刺繍技法を披露し、温家宝首相などの高い評価を博しました。

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