中国の東南部に位置する無錫は中国の戦国時代、呉の時代の都で、3000年の歴史を持つ古い町です。昔から美しく、豊かな都市で知られ、『江南の名城』と言われています。　無錫は北に長江が流れ、南は太湖に臨み、西は南京に接し、東は上海に続いています。　四季がはっきりしていて、物産豊富で、中国では、「米と魚の故郷」と賞賛されています。毎週のこの時間は今日の無錫の様子をご紹介します。どうぞお聞きください。

　このほど、無錫市で模範市民を称える活動が行われ、黄恒さん、李輝さんが選ばれました。先週の無錫シリーズは黄恒さんの物語を紹介しました。今日も引き続き、李輝さんの物語をご紹介しましょう。

　去年の初め、無錫など中国南部の多くの地方が大雪に見舞われました。1月27日午後5時、無錫市の運河東路付近のガソリンスタントで給油していた自家用車一台が突然、運河に突っ込みました。ガソリンスタントで給油を待っていた安徽省出身の若者ーー李輝さんが躊躇わず、綿入れ服と靴を脱いで、身の危険をも顧みずに運河の中に飛び込んで遭難した人を救おうとしました。

　折しも外は、雪に見舞われ、運河の水はとっても冷くて、深かったです。李さんは力の限りを尽くし沈没した車まで泳いで行き、車の窓から女児1人を引き出し、泳いで岸辺まで連れて帰りました。その後、李さんは再び川の中に戻り、車内の男女二人も救助しました。

　当時のことを振り返って、李さんは「事故の発生が非常に意外で、当時、私は人を救うことばかり考えた。ただ、水の中に飛び込んだ瞬間、水が非常に冷たいことに気がついたので、力の限りを尽くして泳いでいた。しかし、結局、人を救うことは意外に順調で、本当に良かったと思う」と述べました。

　無錫市郊外に住む李輝さんは車による貨物輸送で生計を立てています。記者が李輝さんの家を取材した時、李輝さんの奥さんはご主人が人を救うことについて次のように話しています。

　「今考えるとちょっと身震いがするが、夫の勇敢な行為に誇りを持っている」と述べました。

　今、李輝さんは無錫の人々に真の英雄と讃えられ、「無錫模範市民の称号」を授与されました。

　無錫シリーズ、今日は無錫の模範市民ーー李輝さんの物語をご紹介しました。

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