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竹連環の名人・任君平さんの物語

2009-04-20 15:41:16     cri    

任君平さんの手かげた「五輪竹連環」

 無錫市北塘区に住んでいる任君平さんが作る竹細工の工芸品「竹連環」はとても精巧で、竹の輪が互いに連なりあうだけでなく、接続点も見えないものです。この竹連環は直径11.5センチ、長さ15センチの竹で作られたものです。この竹連環の素晴らしさは自分の目で見なければ、信じられないほどです。今日の無錫シリーズはこれについて紹介しましょう。

 任君平さんの家のリビングには十数個の「竹連環」の作品が展示されています。ハート形の二連環や灯篭形の四連環、五輪マーク形の五連環それに中国の56の民族がひとつに団結することを象徴する五十六連環もあります。湿気によって変形しないように、これらの竹連環の作品はいずれも密閉したガラス箱の中に保管されています。

 竹連環を作る人は世界でも珍しいです。今年74歳の任君平さんはある神話をきっかけに竹連環を研究し始めました。幼い時、任さんの父親は彼に「陳敬甫が仙人に出会う」という神話を語りました。その中に「呂純陽氏が竹連環をうまく作った」という話があり、彼に深い印象を与えました。また、中国清の時代の怪異小説「耳食録・三異筆談」にも「竹連環は人間の力では作れない」という記述があります。しかし、器用な任さんは諦めせず、機械や橋梁建設などの専門知識もあったことから、竹連環の研究に踏み切りました。

任君平さんの手かげた「五輪竹連環」

 長い間の研究を経て、任君平さんは26歳の時に、初めて二つの竹の輪が連なる二連環を作り出しました。その後、1971年に三連環を完成し、1995年に四連環も誕生しました。2004年、任さんは北京五輪の招致成功を祝って、五連環の作品を製作しました。これまでに任さんが作った「竹連環」作品の中で連なった環が最も多いものは五十六連環です。

 竹連環の製作には非常に高度な技術が必要で、竹の選択から材料の処理、作品の設計までさまざまな工夫をしなければなりません。任さんは竹連環の材料にする竹について、成熟したしかも新鮮なものにこだわります。そして、製作する時は、道具を駆使して一心に加工したうえで、一気に完成しなければなりません。しかし、竹の性質はもろさがあるため、少しでもわき見をすれば竹が折れる恐れがあります。したがって、製作するには相当な忍耐力が必要です。任さんは「真夏でも、日に八時間、コツコツ作り続けることがある」ということです。

 任君平さんは竹連環の製作に50年にわたって心血を注いできました。彼にとって竹連環を作ることは自分の才能を示すだけではありません。彼は、より多くの人々が竹連環の作品を見ることで、発明・創造に対する情熱を掻き立ててほしいと期待しています。任さんは「私のようなごく普通の人間でも、ここうしたものを作り出すことができる。科学を尊重し、技術を尊重すれば、どんな人でも創作することができる。創作は人の暮らしを充実させ、生きがいを感じさせる」と述べました。

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