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癌痛の3段階治療法

2009-05-12 12:11:52     cri    

 北京の春はまさに短く、もう夏の到来です。最高気温が28度にも上がる日もあり、町行く人々の中、半袖姿がよく見られる今日このごろの北京です。

 今日の番組は、私がいつも自分に聞く質問から始めましょうか。

 つまり、人生における出産と誕生、成長、病気、老化、そして死。寿命を決定するものは何か? これは私だけではなく、ほとんどの人が考えたことでしょう。生命のなぞ、不思議がいっぱい。医学がいかに発展している今日でも、いまだに多くの病気を治すことは出来ません。

 さて、先週の番組は癌に対する認識と予防についてお話をしました。今日はその2回目として癌痛の3段階の治療法をお伝えします。

 中国では、4月の下旬「癌の治療を規範化し、生活の質を向上する」をテーマにした15回目の腫瘍の予防と治療の宣伝週間が行われました。現在、世界には約550万人の癌患者がおり、末期患者のうちおよそ70%-90%は非常な苦痛を感じているといわれています。

癌は命を脅かす恐ろしいものだとされます。しかし、もっと恐ろしいのは、それによってもたらされる苦痛です。癌による痛みは病状の進展に伴って重くなり、患者のうち、程度は異なるものの、50%は痛みを感じ、痛みの継続はうつ病につながります。

 医学界では、癌による痛みの治療と腫瘍の治療は同じように重要だということです。痛みの治療は非常に複雑で困難な課題であり、回避しても、放棄してもならない問題です。

 中国人民解放軍307病院の乙蘇北医師はこれについて次のように語っています。

 「1982年、世界保健機関は専門家を組織して、癌による痛みを止める3段階治療法を確立しました。この治療法では、まず、癌痛の性質と原因の正確な診断と評価を行うことです。そして、痛みが強くなるに伴い、末期まで3段階に分けて、鎮痛薬を選んで投与することです」

 第一段階は、軽い痛みが出た場合です。一般的にはステロイド系の薬を使用します。アスピリンはその代表薬として使われています。しかし、長く用いれば、血液や胃腸、肝臓などを損害する副作用があります。

 そして、中度や強い痛みが出る場合、モルヒネやべチジン、コデインなどアヘン系の薬を投与します。

 これは薬物依存症になる恐れがあると患者や家族が心配しています。これは間違っている考えです。依存症の発生率は1万人に4人しかいないということです。

 この3段階の疼痛治療法は中国で十数年普及してきました。ほとんどの患者の痛みが緩和され、生活の質が向上しました。このほか、中国では癌を治療する漢方薬の開発に努めています。漢方薬は副作用による便秘や嘔吐、食欲低下などの治療に効果的なものです。 

 番組の最後では 自然にしたがって生きていこうという言葉を言いたくなりました。自然の中での楽しみや喜び、または悲しみと共に、生命を悟る道をたどっている私です。(トウエンカ)

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