春らしい陽気で暖かい天気が続いているこちら北京では、ふわふわと綿のような柳じょが飛んでおり、街角は新緑に覆われ、あちこちが自然の生命力に溢れています。こんないい季節、朝早く、各公園や広場では太極拳や体操をやったり、走ったりする人々の姿がよく見られています。春はスポーツのシーズンですね。これを見るたび、いつも思い出すのは生命の本質は生命を伝達する運動のうちにあるという言葉です。なんと、哲学的になりましたね。運動は健康を保つコツだとつくづく感じています。
それでは癌に対する認識と予防を今週と来週2回に分けてお送りしたいと思います。
中国では、先週は「癌の治療を規範化し、生活の質を向上する」をテーマにした15回目の腫瘍の予防と治療の宣伝週間でした。現在、世界には約550万人の癌患者がおり、末期患者のうちおよそ70%-90%はすごく苦しんでいるといわれています。
癌は命を脅かす恐ろしいものだとされます。しかし、もっと恐ろしいのは、それによってもたらされる苦痛です。データによれば、癌による痛みは病状の進展に伴って重くなるのです。これについて、北京腫瘍病院の聶鋆(いん)教授は「患者のうち、50%は程度の異なる痛みを感じ、痛みの継続はうつ病につながる主な原因で、自殺傾向のある患者の80%は痛みの重さによって起こる」と次のように語っています。
「ある患者は、癌や死に対しても平穏な気持ちで対応することが出来るといったものの、痛みが出ると、耐えられず、苦しみの余り、自殺したくなった。このため、痛みの症状に応じた対処法は非常に重要で、生活の質に対する影響も極めて大きい」
痛みは癌によく見られる症状です。聶教授の話では、現在、医学界では、癌による痛みの治療と腫瘍の治療は同じように重要だということです。適切な対処法を取れば、患者の生活の質を保ち、治療効果を高めることも出来ます。痛みの治療は非常に複雑で困難な課題であり、回避してはならず、放棄してもならない問題です。
それでは、癌をいかに正しく認識し、治療すればよいのでしょうか?痛みにつながる主な原因は3つあるとされています。まずは、治療の副作用による痛みです。たとえば、放射線治療、化学治療、静脈穿刺などによる痛み。また癌に伴う腰痛、腿痛などの慢性痛症です。中国人民解放軍307病院は腫瘍の治療に豊かな経験を持っていますが、具体的な方法について来週のこの時間に続いておはなしをしましょう。(トウエンカ)
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