中国は改革開放政策を実施してから、都市建設が急速に進み、国民の生活レベルが向上しました。経済力や国力の強まりにより、国際での発言権も高まってきました。しかし一方で、依然として発展途上国であり、多くの問題を抱えています。この解決のためにさらなる改革が必要です。しかし改革にはリスクに加え、不安定な状況を伴う恐れがあり、改革と安定とのバランスを取ることが重要だと見られています。
全体的な情勢を安定させると同時に、時機を逃さずに改革を推進しなければなりません。そのために与党には、理性的かつ断固とした政治的勇気や、全体の状況をコントロールする知恵が求められています。またこれまでの成果を大事にしながら、蓄積された問題を直視することも必要です。世界各国の経験でも示されているように、改革を進めるためには、改革と安定とのバランスを取らなければなりません。
改革と安定は対立かつ一致した関係にあります。改革は、各種の利益関係の調整を行うもので、一部の人の利益を損なうことになります。局部的または短期的な不安定があったとして、全体を否定し、改革をやめるわけにはいきません。改革者は改革と安定との関係を全面的、正確にかつ動態的に見ることが必要です。不安定は改革の過程に過ぎず、安定こそ改革の目的なのです。
また改革と安定は互いに補い合い、因果関係にもあります。改革は発展の原動力で、長期安定の基礎となります。発展は改革が目指すもので、安定のための最も確実な保証になります。そして安定は、改革と発展の前提条件です。改革を推進するためには、社会と政治環境の安定が不可欠です。改革を通じてこそ社会の進歩、国民生活の向上、社会の安定そして国の長期的な安定が図れるのです。
中国の改革開放の経験が示したように、国民生活を絶えず改善することは、改革と安定との関係を扱うための重要な接点となります。機会を逃さず、発展を加速するためには、改革と安定を両立させ、その調和を図ることが必要です。
また改革を進め予想の効果をあげ、そして社会の安定を図るためには、国民を主体とし、国民の積極性、創造性を引き出さなければなりません。そのため改革案の制定と実施には国民に最大限に参加してもらい、公開かつ公平を堅持し、不安定な要素を取り除くことが必要です。
中国共産党第18回全国代表大会が開催されるにあたり、中国は必ずや改革と安定とのバランスをとり、発展を進めていくものと信じています。
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