日本の野田佳彦首相は25と26の両日中国を公式訪問します。訪問期間中、両国の政府首脳は二国間関係の方向性、両国の協力モデルの刷新と中日間の戦略的パートナーシップの進展などについて意見を交わす予定です。経済面では、これまでの報道によると野田首相の訪問期間中に日本は100億ドル相当の中国国債を購入するということです。これが事実となれば中日間の戦略的な相互信頼や世界経済の回復にとっては好ましい情報になると見られます。
2010年に中国のGDPは初めて日本を超え、世界では2番目に大きい経済国となりました。また、2011年に中国はWTO(世界貿易機関)加盟10周年を迎えました。そして現在、中国経済や中国市場は世界経済を牽引し安定させる重要な勢力ともなっています。
一方、2011年に日本では東日本大震災が起こり、地震による津波や原発危機は日本の人々の生産、生活と社会秩序を大きく乱しました。世界の製造業の中心的存在として、日本の生産秩序の混乱は世界の産業プロセスに影響を与え、欧米の不況も続く中、世界の貿易総額は下落しつつあります。
それにもかかわらず、今年の1月から10月にかけて、中国と日本の輸出入総額は2859億4000万ドルに達し、去年同期より16.7%伸びました。また、1月から11月までの日本の対中国投資総額は59億3800万ドルに上り、香港と台湾に次いで三番目となりました。そして中国は依然として日本にとっては最大の貿易パートナーであり、最大の輸出先と輸入先でもあるのです。中国と日本の経済的な補完性や協力型の生産方式は世界経済の発展にも重要な役割を果たしています。
年末になると、一連の国際会議や地域フォーラムが行われ、中日両国は改めて経済協力の方向性を明確にし、新たな協力方式や分野を探り、革新型協力メカニズムの構築に取り組んでいます。
APEC・アジア太平洋経済協力会議の期間中、両国の首脳は戦略的互恵関係こそが中日関係の安定と発展を守る基盤だということを確認しあいました。インドネシアで開かれた第14回東アジアサミットでは、両国政府は共に、アジアと大洋州を含む地域を越える協力での新しい協力モデルの構築を提案しました。
多角的な交渉を進める上で、中日両国は適時にハイレベル対話を行い、戦略的な互恵関係を明確にし、政策を協調しながら、矛盾と紛争を解決し、平和を維持して、協力、発展と互恵という大局を推進しています。
報道によりますと、欧米などの先進国は主権債務危機に陥った教訓を汲み取り、中日両国政府は国債の相互購入の試みにチャレンジし、外貨準備の運用分散化を図り、国債の安全と通貨の国際化を進めているということです。これは先進国が初めて政府担保という形で中国の国債を直接購入することであり、中国国債の海外進出や人民元の国際化にとっては積極的な意義があります。
一方、中日両国の環境保全事業を進めるため、日本国際協力銀行は中国での環境保護基金の設立を承諾し、技術移転を促して環境保護市場の共同開発に取組む予定です。
今後、中日間の戦略的互恵協力は革新精神に則って、新しい内容が盛り込まれ、新しい発展に向かって進んでいくでしょう。(12/23 Lin)
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