駐中国の丹羽宇一郎大使が6月1日に、北京日本大使館官邸で残留孤児の養父母らに感謝状を手渡しました。残留孤児の養父母への感謝状の授与式は、これまでに遼寧省の瀋陽、大連、山東省の済南市で行われており、今回の北京の授与式は4回目となります。出席者は3人で、そのうち実際に子どもを育てた養母は89歳になる賈鳳朝さん、ただ一人です。多くの方がすでに亡くなっています。
丹羽宇一郎大使が直接、中国人の養母に会うのは、今回が初めてです。
渡辺広一さんと養母の賈鳳朝さん |
山中重一さん |
佐々木慶子さん |
贈呈式で大使は、「戦争終わってからすでに66年の歳月が過ぎた。少し遅れたかもしれないが中国人養父母に感謝の意を伝えたい。
このような感謝状は、決して郵送ではなく、養父母あるいはご親族の方に直接手渡しすると決めている。中国の養父母が様々な困難を乗り越え日本の残留孤児育てた。可能なら養父母の方に会って、直接話を聞きたい」と述べました。
日本残留孤児の渡辺広一さんは
日本残留孤児の渡辺広一さんは「私も当時の孤児の一人で、出身地は日本の山形県。1941年開拓団に参加した両親とともに中国の東北地方へやって来た。戦争末期に6人家族のうち私一人だけが生き残った。当時ガリガリに痩せていた私を養父母一家が引き受けてくれた。もう一回命をもらった。
当時の養父母も非常に貧しかったにも関わらず、至れりつくせりの配慮で、私は新たな家族を持つことができた」と感謝の気持ちを語りました。
丹羽宇一郎大使と出席者の集合写真
まだ、代表者の渡辺さんはこの場を借りて、日本政府や民間組織にも日本の孤児を育ててくれた中国の養父母に対し感謝の気持ちを伝えました。(取材&写真:Sui)国際・交流へ
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