アメリカを訪問中の胡錦涛国家主席は19日、アメリカのオバマ大統領とホワイトハウスで会談を行い、前向きで包括的な中米関係を更に推進するための共同声明を発表しました。2011年に入って早々、中米両国のこの動きは、共同の利益を求め、21世紀のチャンスとチャレンジに共に対応していきたいという両国の姿勢を示したものと言えましょう。そこで今日の時事解説は、胡錦涛主席の訪米についての当放送局記者のリポートをご紹介しましょう。このリポートは次のように書いています。
現地時間の19日午前、ホワイトハウスでは、中国の国歌が演奏され、礼砲21発が鳴り響きました。オバマ大統領は胡錦涛主席のために盛大な歓迎式典を催しました。これはオバマ氏の大統領就任後、中国の国家元首による初めてのアメリカ訪問です。
21世紀に入ってから中米関係は注目すべき発展を遂げてきました。先ずは2009年11月にオバマ大統領が中国を訪問し、大統領に就任した年に中国を訪問した初めてのアメリカの指導者となりました。その際、双方は両国関係を強化させる共同声明を発表しました。しかし、翌2010年の両国関係は紆余曲折を経てきました。そのため、今回の胡錦涛主席の訪米は、世界中から注目されています。
19日、胡錦涛主席とオバマ大統領は経済協力と貿易、財政、外交など多くの部門の政府高官を率い、3時間にわたって会談を行い、朝鮮半島の核問題など世界に注目されるホットスポットについても意見交換を行いました。会談で胡錦涛主席は、両国の経済協力と貿易をいかに強化し、互恵共栄をいかに実現させるかが、中米首脳会談での最大の議題になるだろうと強調したあと「両国は正しい方向性を見極め、相手側の主権と領土保全や利益を尊重し、世界平和のために尽力しなければならない。我々は、相互尊重、互恵共栄を踏まえ、経済協力と貿易、エネルギー、環境、科学技術など広範囲にわたって協力関係を全面的に推進していくことで共通の認識に達した」と述べました。
アナリストは、国力を伸ばしている中国をアメリカはどう見るかは、両国関係の安定に大きく影響するとみています。19日の歓迎式典や会談、及び共同記者会見など多くの場面で、オバマ大統領は中国の発展を歓迎し、中国と多方面で協力していきたいと述べた上で「アメリカは、中国が強くなり、繁栄して成功した国になるのを歓迎する。中国の成功は両国に経済的利益をもたらす。両国の協力はアジア太平洋地域および世界の平和と安定を促すものだ」としています。会談で達した共通の認識および共同声明は、いずれも、最大の発展途上国としての中国と先進国であるアメリカとが今後よりよく協力していくという決意を表していると言えましょう。
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