オバマ大統領の招待に応じて、胡錦涛国家主席は18日から21日までアメリカを国事訪問することになります。両国の準備作業がカウントダウンに入る頃を見計らい、中国外務省は「新しい時期の中米関係」をテーマに第2回ブルーホールフォーラムを開きました。フォーラムに出席した学者は「中米関係の主流は協力で、衝突或いは対抗ではない」として、胡主席の訪米により中米関係が協力を中心にした新たな段階へ前進することに期待を示しました。
中米関係が21世紀の2度目の10年間で協力をメインに発展することができるかどうかは、世界で大きな注目を浴びています。これについて、周文重元駐米大使は、中米関係に存在するインセンティブな要素である経済貿易関係から分析しています。「中米両国は現在、双方の第2貿易国である。アメリカにとって、中国は成長が最も速い輸出市場であり、また、中国が輸出した商品の多くがアメリカ産商品と直接的な競争相手にならない。一方、アメリカの消費者は中国から輸入した商品から大きな利益を得ている。これはアメリカのインフレ緩和に有利だ」と述べました。
さらに、周元駐米大使は「中国は第12期五ヵ年計画期間中に総額にして8兆元(約1兆ドル)に上る輸入計画がある。一方、オバマ政府は輸出を倍増する目標を制定した。このことから見ても、中国の市場はアメリカにとって充分魅力があることがわかる」と述べました。
経済貿易、文化などの交流協力と比べて、中米の安全分野における協力には目立った成果が欠けています。中国軍部管理と軍縮協会の馬振崗会長は、中米の安全分野において存在している台湾への武器販売問題について「中米両国が真の戦略的相互信頼を築くにあたり、『安全』がキーポイントになる」と述べました。
また、中米関係を語るうえで避けられない課題は、中米関係とアジア太平洋地域の平和安定と繁栄の関係です。アジア太平洋地域は現在、安定して成長する重要な時期にあり、中米両国は2つの大きな経済体として、ますます地域の経済成長を牽引する原動力となっています。中国社会科学院アメリカ研究所の陶文釗研究員はこれについて、以下のような見方をしています。 「まず、地域の平和と安定を維持することは中米両国の共同利益に合致する。朝鮮半島の問題は軍事的手段や戦争では解決できない。非核化プロセスと6ヵ国協議には曲折があるが、歴史を振り返ってみると、19世紀、朝鮮半島は大国が争う焦点だったが、現在、朝鮮半島周辺の大国が共同で安全問題を解決しようとしている。これは時代の進歩ではないか。第2に、大量破壊兵器の拡散防止は中米両国の共同利益である。第3、地域の繁栄促進は中米両国の共同利益でもある。アメリカのアジア太平洋地域における貿易と投資はヨーロッパのそれを上回っている。この地域の景気が悪く、経済が衰退すれば、両国にとってもマイナスになる。」 (翻訳:ヒガシ)
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