アメリカのクリントン国務長官は23日、ベトナムのハノイで行われたASEAN・東南アジア諸国連合外相会議で南中国海問題の解決に公然と介入することを表明しました。これに対して、中国外務省の公式ウェブサイトは25日、「楊傑チ外相が南中国海問題での謬論に反駁」と題する文章を発表し、南中国海問題における中国の立場と主張を明らかにしました。このように、南中国海問題における中米両国の立場は再び世界から注目を集めています。専門家は「アメリカの介入は、南中国海の問題をさらに複雑化させ、その解決に不利だ」と指摘しています。

　アメリカのクリントン国務長官はASEAN外相会議で、「アメリカは南沙諸島と西沙諸島をめぐる紛争に注目している。紛争はアメリカの国家利益に及んでいる。アメリカは主権的要求を出した関連各国が協力と協商を行うことを支持する。しかし、いかなる国が武力を使用することに反対する」と表明しました。

　これに対して、中国現代国際関係研究院アメリカ所の牛新春副所長は「今年に入ってから、中米の安全的軍事関係はよくない方向へと進んでいる。今回、南中国海問題におけるクリントン国務長官の発言はこの関係を新しい洞底に陥れた」と述べた上で、

　「南中国海問題においては、アメリカは想像した未来の脅威を現実にある脅威と見て取り扱っている。クリントン国務長官は『南中国海でのアメリカの航海の自由を守り、いかなる国が武力によって南中国海問題の解決に反対する』と述べたが、しかし、これらの問題はまったく存在していないし、南中国海の航海の自由も脅かされておらず、武力によって問題を解決しようとする国もない。アメリカが想像して心配しているのは、中国がますます強くなり、中国の軍事近代化の発展が速くなるということである」

　中国の主権と合法的権益を守り、南中国海問題を、交渉を通じて解決し、南中国海の安定を守るため、楊傑チ外相はこの会議で、中国の立場と主張を明らかにした同時に、アメリカが中国を攻撃することを指摘し、南中国海問題を国際化しようとするアメリカのたくらみに反対することを表明しました。実際上、南中国海問題において、中国政府は「論争を棚上げにし、共同開発を行う」という主張を提出しました。ここ数年、中国と関係各国はこの問題について数回にわたって協議を行い、幅広い共通認識に達しました。

　楊潔チ外相は「南中国海問題を国際化・多国化すれば、このことを一層悪化させ、解決が更に難しくなる」と指摘しました。牛新春副所長も次のように述べています。

　「アメリカが南中国海問題を国際化するためには、まず、中国とASEANの個別の国との争いを、中国とASEANとの争いにし、さらには中国とアメリカとの争いにする。このようなやり方は問題解決にまったく役立たない」と語っています。

　このほど、アメリカはアジア太平洋地域で、頻繁に行動しています。南中国海問題に手を出すほか、韓国と日本海で合同軍事演習を行い、さらには中国の領海に近い東中国海海域で演習を行う計画です。軍事演習や南中国海問題に関する新政策により、アメリカは中国を牽制しようとする意図、太平洋地域にその戦略センターを転移していることが明らかです。

　更に、南中国海問題を国際化しようとするアメリカの企みに対し、楊潔チ外相は「南中国海問題を国際化・多国化すれば、このことを一層悪化させ、解決が更に難しくなる」と指摘しました。牛新春副所長も次のように述べています。

　「アメリカが南中国海問題を国際化するためには、まず、中国とASEANの個別の国との争いを、中国とASEANとの争いにし、さらには中国とアメリカとの争いにする。このようなやり方は問題解決にまったく役立たない」と語っています。

　このほど、アメリカはアジア太平洋地域で、頻繁に行動しています。南中国海問題に手を出すほか、韓国と日本海で合同軍事演習を行い、さらには中国の領海に近い東中国海海域で演習を行う計画です。軍事演習や南中国海問題に関するアメリカの新政策は中国を牽制しようとする意図を示し、また、太平洋地域にその戦略センターを転移していることが明らかです。