中国を訪れているアメリカのオバマ大統領は16日午後、訪問先の上海で中国の若者の代表と対話集会を行い、「1つの中国」という政策を支持するとした上で、米中関係は共通した利益と相互尊重をもとに前向きに進んでいるとの考えを示しました。
集会はおよそ1時間にわたって行われ、会場には上海の大学生らおよそ400人が集まりました。その中の8人がその場でオバマ大統領に指名され、次のような質問をしました。
「今回の訪問で中国に何を持ってきて、また中国から何を持って帰りたいですか?」
「各国の歴史や文化を尊重するため、何をしていますか。これについて中国とどのように協力していますか?」
「オバマ大統領は海峡両岸の良好な関係を支持しますか?」
質問は中米両国の協力から台湾問題、クリーンエネルギー、アフガン問題などへと幅広い話題について出されました。この集会を通じて、オバマ大統領が中国の未来を担う世代が関心を持っていることを知る一方、中国の若者たちは、アメリカの大統領と対面で、中米関係に関するオバマ大統領の考え方を聞くことができました。
今回の中国訪問について、オバマ大統領は「中国に対する理解を深めることが主な目的だ」として、次のように述べています。
「訪問の最大の目的は、中国への理解と将来への展望を深めることです。私は就任以来、胡錦涛主席と数回にわたって会談し、金融危機への対応など幅広い問題について意見を交わしてきました。アメリカにも中国にも、相手への理解をさらに深めていくことが必要だと思います」
中米両国の関係についてオバマ大統領は、国交樹立30年間で大きな発展を遂げ、交流と連携が日増しに緊密になっていると述べました。また次のように話しています。
「中国とアメリカは前向きかつ全面的な協力関係を進めています。これは世界の景気回復やクリーンエネルギーの開発、気候変動への対応、核拡散防止、およびアジアと世界の平和の推進など、大きな国際問題での連携に門戸を開きました」
オバマ大統領はさらに「米中関係には意見の食い違いがあるが、それに対して開かれた対話を通じて理解を深めることが必要だ」と述べた上で、「アメリカは中国の台頭を封じ込めるつもりはない。強くて豊か、かつ成功した中国を歓迎する」との姿勢を示しました。
また、台湾問題については「1つの中国」という政策を堅持する考えを表明し、「私の政権は『1つの中国』を完全に支持しており、その政策と立場を変更したくない。両岸関係が今後もますます改善されることを期待している」と述べました。(翻訳:鵬)
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