中米両国の国家元首は17日北京で共同記者会見を行いました。双方は会談後共同声明を発表し、二国間の戦略的な互恵の信頼関係を構築し、これを強化していくことを強調した上で、両国は21世紀の建設的で、協力した、かつ全面的な中米関係の構築に努め、確実な行動を取り、共同のチャレンジに対応できるパートナー関係を打ちたて、世界の平和、安定と繁栄を促すため努力していくことを表明しました。

　胡錦涛主席とオバマ大統領の17日の会談は世界の注目を浴びましたが、胡錦涛主席は会談終了後に今度の会談が収めた成果を高く評価しました。

　両国関係について胡錦涛主席は、新しい情勢の下に、中米両国は人類の平和と発展など一連の重要な問題では幅広い共通の利益と広いスペースがあると述べ、「私とオバマ大統領は、戦略的高度と長期的角度に立ち、対話、交流と協力を強め、21世紀の建設的で、協力した、全面的な中米関係を構築し、確実な行動を取って共同のチャレンジに対応していけるパートナー関係を徐々に確立し、世界の平和、安定と繁栄を促すため努力していくことに同意した」と話しました。

　これに対しオバマ大統領は、「21世紀におけるチャレンジは、それが気候変動であろうと、核拡散であろうと、経済の回復であろうと、いずれも米中両国に関わってくる。それにこれらチャレンジは一国が単独で解決できるものではない。この点から胡錦涛主席と私は両国の、積極的な協力を行う全面的な関係を引き続き構築していくことを協議しあった」と述べました。

　このため、双方は政治、経済と貿易、反テロ、宇宙、医療衛生、人文など分野の交流を強め、また効果的措置を講じて国際金融危機に対応し、核拡散防止システムを守り、また朝鮮半島の核問題をめぐる六ヶ国協議の推進を図ることで同意に達しています。

　このほか、オバマ大統領は、一つの中国の政策を堅持していくとのアメリカ政府の姿勢を改めて表明しました。

　胡錦涛主席はさらに、「中米両国の国情は異なり、相違点が存在するのは不思議なことではない、重要なのは相互に尊重し合い、相手側の核心的利益と重要な注目点を考慮にいれることで、平等と相互内政不干渉の精神に則って、人権問題や宗教問題について対話と交流と展開し、相互理解を深め、相違点を少なくし、共通の認識を増やすことだ」と述べました。

　これに対しオバマ大統領は、「これからも両国関係には困難と食い違いが存在するだろうが、われわれ双方の協力があるので、アメリカと中国はより繁栄し、より安全になっていく」と述べました。