雲南省怒江のグルメの旅
先週の番組では、雲南省の怒江大峡谷をご紹介しました。怒江地域の観光地や民俗風情とグルメを紹介する特集、今日はその第2弾。怒江のグルメをご紹介します。
怒江両岸に住む少数民族の多彩な文化が国内外の観光客を引き付けています。中でも少数民族の独特な料理は観光には欠かせません。今日の番組では、少数民族リス族とヌー族の美味しい料理をご紹介します。
リス族が「一緒にお酒を飲みましょう」と歌いながら誘うと、盛大な宴席の始まりです。料理から食欲をそそる香りがたち、美味しそうな料理が一品一品食卓に運ばれると、観光客たちの目は輝きます。お客さんに手摘みご飯をご馳走することは、リス族の最高のもてなしです。これについて、怒江州観光局の張文勝さんは、次のように説明してくれました。
「今年は豊作だったんです。地元の人々はこの料理で一緒に豊作を祝います。ご飯を大きな器に入れて、皆で囲んで直接手で取って食べるのが昔ながらの宴会の様子です」
豊作のムードに溢れ、リス族の人々は、この喜びをお客さんにも分かち合ってもらいたいのです。現在、リス族の手摘みご飯はかなり豪華な料理になりました。主食は米などのいろいろな穀物で、その周りに、子豚の丸焼き、焼き鳥、ローストダック、ハム、燻製豚肉、卵、サトイモ、野菜、大根などが置かれています。この料理は、香りが豊かで、色あいもきれいです。この手摘みご飯を食べ方にはコツがあります。右手で料理とご飯を取って、左の手のひらに載せて包んでから口に入れます。これについて、現地住民の尹菊慧さんは、次のように紹介してくれました。
「スライスしたハムで左の掌に油を塗ります。油のおかげで、ご飯を包むときに粘りが出ないし、また衛生的です」
怒江大峡谷を訪れたら、美味しい手摘みご飯のほか、漆油鳥とシャラもぜひ食べなければなりません。漆油鳥とシャラには欠かせないものがあります。それは、漆の実を絞って出た油です。この二つの料理は、怒江大峡谷地域ならではの人気料理です。漆油鳥の作り方は、漆油と地鶏を鍋に入れて、4時間ぐらい煮込むと、スープが茶色になります。漆油の独特な味が肉に滲み込みます。このスープは血液循環良くなる効果があります。
シャラという料理は、作り方がやや複雑になります。まずは、漆油で鶏肉を炒めてから、地酒を入れてさらに強火で2時間煮込んで出来上がりです。この料理には、ほのかにお酒の香りがします。リス族の人はこれが大好きです。特に出産を終えた女性は、栄養分を補充するためこの料理を食べます。
リス族の風習の中で、一番面白いことはお酒を飲む習慣です。現地では、お酒がなければリス族の舞踊もなしといういい方があります。お酒を飲むことは、歌や踊りが好きなリス族の人々の生活の一部となりました。これは生活に楽しさをもたらし、そして人々の感情を表す手段にもなっています。実は、現地でお酒の飲み方には、いろいろなルールがあります。このうち、同心酒(二人が心を一つにするお酒)という飲み方は、リス族の持てなしの最高礼です。同心酒を飲む場合、家の主人とお客さんはそれぞれ一方の腕で相手の首を抱きしめ、顔と顔、口と口をくっ付けるようにしてお椀でお酒を飲みます。この飲み方は、主人とお客さんの関係が兄弟のような親密な段階に入ったことを意味しています……(任春生)
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