大理の著名観光地、胡蝶泉
1959年、映画「五本の金の花」は、雲南省の大理で撮影されました。ストーリーは大理に暮らす青年と少女の恋物語です。
大理では毎年、旧暦の3月15日から20日まで、「三月の町」という祭りが開かれています。ぺー族の青年、阿鵬は、祭りに行く途中、馬車の車輪が壊れて立ち往生していた旅の一行を助けてあげました。修理を終えると阿鵬は祭りへ向かいました。そして競馬の試合に参加し見事チャンピンに輝きました。そんな様子を見つめる少女がいました。金花です。金花は先ほど阿鵬が助けた旅人の一行の一人でした。金花は阿鵬に恋心を抱き、二人は胡蝶泉の辺で愛を語りました。そして来年またこの祭りの頃、胡蝶泉の辺で会うことを約束しました。次の年阿鵬は、胡蝶泉にやってきました。しかし「金花」の姿はありませんでした。阿鵬はひどく悲しみましたが、「金花」を探しに行くことを決めました。途中、4つの場所で「金花」と呼ばれている4人の少女と会いましたが、恋人の「金花」ではありませんでした。多くの人に助けられ、とうとう捜し求めていた「金花」と胡蝶泉の辺で再会しました。
この映画が上映され、全国で大ヒットし、すべてのぺー族男の子は「阿鵬」、ぺー族女の子は「金花」と呼ばれるようになりました。そして、「胡蝶泉に行く」という言葉はデートの代名詞となりました。今日の番組では、雲南省大理の、胡蝶泉をご紹介します。
大理では旧暦の4月15日に、胡蝶会という祭りが開かれています。今年の5月5日の早朝、民族衣装を纏った老若男女は、胡蝶泉の方向に向かっています。北京放送の記者が胡蝶泉に着いた時は、もう会場はたくさんの人でいっぱいでした。胡蝶泉の周りにはステージが設置され、ぺー族男性の「阿鵬」たちは、女性の「金花」たちはとぺー族の愛の歌を歌っています。中には年齢が80歳を超えた人もいます。
北京からの観光客、蒋炳申さんの感想です。
「ぺー族の人たちは、歌で、心にある恋や愛を表現しています。私は、ぺー族の言葉は分からないんですが、人々の表情、そして歌声とメロディから歌手の気持ちがなんとなく分かります。歌で、自分の気持ちをまっすぐに相手に伝えているんですね。面白いです」
では、ここで少し胡蝶泉をご紹介しましょう。この泉は、大理の有名な山、蒼山の雲弄峰の麓にあり、大理古城、つまり大理の中心部から24キロほどのところにあります。映画の中にも出てきた景観を保護するため、1960年代に胡蝶泉を中心に、フェンスを設置して公園にしました。そして、公園に貴重な木や草花を植え、今は133ヘクタールにまで拡大しました。
胡蝶泉と胡蝶会についてはこんな伝説があります。大昔、ここには、無底淵という淵があり、そのほとりに、父と娘が住んでいました。娘の名前は雯姑といい、非常に美しい娘でした。。雯姑は狩をして暮らす青年、霞郎と婚約しました。しかし、ある日、雯姑は地主に連れ去られてしまいました。霞郎はこれを聞き、雯姑を救い出しましたが、地主は人を遣って二人を追わせました。逃げ切れないと思った二人はこの無底淵に身を投げました……(任春生)
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