雲南コーヒーの発祥地、朱苦拉村を訪ねる
中国のコーヒーの歴史を語るなら、雲南省大理の朱苦拉コーヒーに触れなければなりません。ここで栽培されているコーヒーは、中国のコーヒーの歴史において大きな役割を果たしています。2007年から、雲南省熱帯経済作物研究所の専門家は朱苦拉村を訪ね、作付面積8600平方メートル、樹齢およそ100年のコーヒー畑を研究しました。研究の結果によると、ここのコーヒーは、雲南小粒ティピカ種であることがわかりました。ティピカ種は世界でも非常に少なく、品質が優れていることで知られています。朱苦拉村のコーヒー畑は中国のコーヒーの生きた化石とも言われています。
「中国の旅」、今日の番組では、雲南省朱苦拉村のコーヒーの歴史を探ります。
朱苦拉村は雲南省大理の賓川県平川鎮東北部の山の奥にあります。楚雄、大理、麗江という三つの地方の境にあり、金沙江の支流、漁泡江に囲まれいます。交通は整備されておらず、ここに住む彝族の村は閉鎖的で、外部の人はほとんど訪れません。そのおかげでこの村は数百年、昔ながらの生活がそのまま続いてきました。朱苦拉村は一体どんな村なのでしょうか。樹齢百年のコーヒーの木とは一体どんなものなのでしょうか。期待に胸を膨らませながら、記者は朱苦拉村に向かいました。大理の賓川県から、1時間かかって平川鎮に着ました。ここで少し休憩して再び出発です。車はでこぼこの山間地帯の道を走り出しました。同行してくれた平川鎮の責任者、譚家林書記は、朱苦拉村のコーヒーについて簡単に紹介してくれました。
「この村のコーヒー畑が中国で最も古いとされた理由は、樹齢100年余りの木が24本あるほか、そのほかの木も古木の子孫だからです。種類は、雲南の小粒種で、品質が優れています。つまり中国のコーヒー、雲南小粒種コーヒーの先祖です。研究の価値、産業化の価値があるんです」
雲南省のコーヒー栽培は歴史が長く、現地の地質と気候に適していたことで発展しました。雲南のコーヒー豆の特徴は、コクがあり、苦味が少なく、非常に香りが良く、少し酸味があります。世界のコーヒーの生産や貿易に関する協定を協議・実施する国際コーヒー機関は、雲南小粒種の品質はコロンビア小粒種とよく似ていて、マーケットで強い競争力を持っていると評価しています。現在、中国のコーヒー豆の95%が雲南産のため、雲南のコーヒー産業は中国コーヒー産業の発展にとって極めて重要な地位を占めています。
車が走っている道は左側は山の壁で、非常に険しいです。朱苦拉村の名前は、彝族の言葉で、「曲がりくねった山間の道」という意味です。このようなあまり整備されていない道でも、2010年になってやっと敷設されたものです。平川鎮から走ること2時間、コーヒーの木に囲まれた朱苦拉村が見えてきました。
平川鎮経済弁公室の楊体武主任と朱苦拉村の杞鳳華書記に伴われて、村に入りました。すると、とたんに芳香なコーヒーの香りがしていました。どうやらコーヒーを飲む習慣は現地ではすでに定着しているようです……(任春生)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |