いよいよこの旅も終盤を迎えています。 私たちは、古き良き文化を残すブ源を離れ、景徳鎮へ入りました。 景徳鎮と言えば、地名というよりは、陶磁器を表す言葉として有名ですね。 しかし、陶磁器の里はひとまず置いておきます……
今日は「中国で最も美しい農村」、ブ源に来ています。 「江西省へ行く」と伝えると、聞いた人は必ず「ブ源は行くの?あそこはいい所よ」と言うぐらい有名な場所です。金曜日放送のラジオ番組「中国の旅」の中でも、何回か紹介したことがあり、写真を見るたびに「行ってみたい」と思っていた場所でした。 さて、今回はどんな発見があるのでしょうか……
眠い目をこすりながら起きると、あいにくの雨。しとしとと雨の降る中、8時にホテルを出ました。実はこのホテルもかなり山の上にあったのですが、今朝もまた登り続けて行きます。「世界自然遺産の三清山に登る」とは、聞いていましたが、詳細なルートは聞いていなかったので、できるだけ荷物を軽くし、雨の登山を覚悟していました。しかし、着いたのはロープウェイの発着場所。下から登るのではないと知って、いささかホッとしたような、ちょっと残念なような微妙な気持ちになりました。西から登り、東へと抜けるコースのようです……
江西省を訪れて、まずはじめに感じたのは、空気のやわらかさです。乾燥している北京と比べると、空気が露を含んでいるのを感じます。北京は4月後半ともなれば、それまでの肌寒さもどこへやら、急に日差しがきつくなり、気温も上がり初夏となりますが、江西省は今、まさに春うらら。どこもかしこも緑が溢れ、白や黄色、桃色の花が咲き乱れ、植物が芽吹くエネルギーを感じます……