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選者のプロフィール
 李順然、中国国際放送局(北京放送)元副編集長。著書に『わたしの北京風物詩』『中国 人、文字、暮らし』『日本・第三の開国』(いずれも東京・東方書店)などがある。
前書き

 漢詩は、ときにはわたしを励まし、ときにはわたしを慰め、ときにはわたしの心を洗い清めてくれる。訓読の訳文に加えて、素人のまったくの「遊び」だが、和漢折衷の自己流の戯れ訳を添えてみた。日本の歌人の名訳を添えた詩もある。読んでいただければ嬉しい。

選者のひとこと
 タイトルの「劉十九」の「十九」は名ではなく、劉家の同世代の排列で19番目の男といった俗称で、正式の名は不詳。
 なんでも話しあえる飲み友だちの劉十九との二人だけの対酌は、白居易のなによりの楽しみだったようだ。
 雪が降りだしそうな静かな空、手に入れた新酒を用意し、囲炉裏で部屋を暖かくして劉十九を待つ白居易の浮き浮きした姿が浮かんでくる。
 白居易46歳、江州(江西省九江市)に左遷されていたときの作といわれる。ちなみに、白居易の詩には劉十九が登場するものが四首あるそうだ。
 李白の詩に「両人対酌すれば山花開く 一杯一杯復た一杯」という句があるが、気のあった二人だけの差しの対酌は、飲酒の最高の境地といえよう。
紹介した『私の漢詩歳時記』
• わたしの漢詩歳時記―一月上旬
• 私の漢詩歳時記―十二月下旬
• 私の漢詩歳時記―十二月中旬
• 私の漢詩歳時記―十二月上旬
• 私の漢詩歳時記ー十一月下旬
• 私の漢詩歳時記ー十一月中旬
• 私の漢詩歳時記―十一月上旬
• 私の漢詩歳時記―十月下旬
• 私の漢詩歳時記―十月中旬
• 私の漢詩歳時記―十月上旬
• 私の漢詩歳時記―九月下旬
• 私の漢詩歳時記―九月中旬
• 私の漢詩歳時記ー九月上旬
• 私の漢詩歳時記ー八月下旬
• 私の漢詩歳時記ー八月中旬
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