北京
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二重燃料超大型原油タンカー(VLCC)「遠瑞洋」号
大連船舶重工集団が中遠海運能源運輸のために建造した、世界初の液化天然ガス(LNG)二重燃料超大型原油タンカー(VLCC)「遠瑞洋」号がこのほど引き渡されました。同号の低温貯蔵室は同社が独自開発したもので、中国国産の耐食鋼が初めて船舶に使用されたとのことです。
「遠瑞洋」号は、世界初のLNG二重燃料駆動のVLCCです。設計上の全長は333メートル、幅は60メートル、深さは30.5メートルで、LNGを主な燃料とし、LNG二重燃料主機、発電機、ボイラーを備え、 天然ガス燃料タンク (Natural Gas Fuel)付加標識を授与され、CCSの知能エネルギー効率記号i-Ship(E)の条件を満たしています。
「遠瑞洋」号のLNG貯蔵システムはC型タンクの設計を採用し、左舷と右舷にはC型3500立方メートルのLNG低温貯蔵室を主体とするLNG注入ステーションがそれぞれ設けられ、注入速度は1時間当たり1500立方メートルに達します。LNG低温貯蔵室も同社が独自開発したもので、独自の知的財産権を持っています。同号はガスモードでは15ノットで航行し、航続距離は1万2000カイリに達します。これは上海市からドバイを往復する距離に相当し、LNGを1回注入するだけで済みます。
「遠瑞洋」号の建造では、国産耐食鋼を使用することで、ペンキの使用量が約2万リットル減っただけでなく、塗装面積も2万2000平方メートル減り、環境汚染の減少につながりました。(任春生、柳川)