北京
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2022年1月16日、教育部外国言語文学類専攻教学指導委員会日語専攻教学指導分科会、中国日語教学研究会、吉林大学、日本科学協会が主催する「笹川杯日本研究論文コンクール2021」の決勝戦、授賞式がオンライン上で開催された。今回は243の論文が集まり、決勝戦に進出した43名は、言語学、文学、文化の3分野に分かれ、プレゼン・質疑応答を行い、論文の内容だけでなく、日本語のスピーチ力、表現力、質疑応答力等といった、日本語の総合的な能力が競われた。
決勝戦終了後、授賞式で成績発表がされると、学生や指導教官らが一喜一憂し、大いに盛り上がりを見せた。日本科学協会の髙橋正征会長は「決勝戦に進出した各学生達のプレゼンがハイレベルで非常に驚いた」と学生達を評価し、「本論文コンクールで得た貴重な経験をもとに、自身の興味・関心がある分野について更に研究を深めて欲しい」とエールを送った。
日本科学協会の髙橋正征会長
中国教育部高等学校外国語言語文学類専業教学指導委員会日語分委員会の修剛主任委員は 「本コンクールを通して、中国の日本語教育の方向性をもう一度明確にすることができた。このコンクール自体が、中国の日本語教育改革を体現している」と述べ、「日中国交正常化50周年という記念すべき年の始まりに、本コンクールを成功裏に開催できたことは、日中友好促進の意味でも、非常に喜ばしい」と喜びを語った。
中国教育部高等学校外国語言語文学類専業教学指導委員会日語分委員会の修剛主任委員
中国日語教学研究会の周異夫会長は「学生達には、日本語を単に使えるだけでなく、日本語の意味をしっかり理解した上で、日本語で論理的に、かつ深い思考を巡らせ、その考えを伝えることができる能力を身に着けて欲しい」と述べ、「このような能力をもつ人材の育成こそが、中国の日本語教育の目指す方向であり、この論文コンクールはそれら能力を磨き、高めるために最適な舞台である」と本コンクールの重要性を強調した。
中国日語教学研究会の周異夫会長
文学部門で特等賞を受賞した華東師範大学の施澤政さんは「論文執筆で色々な苦労があったが、研究方法について多く学ぶことができた。自分は、まだまだ研究者の卵とも言えないと痛感していた中で、特等賞を受賞できた事は大きな励みになった」と感想を述べ、「これからも研究を続け、少しでも中日友好に貢献していきたい」と抱負を語った。
文学部門で特等賞を受賞した華東師範大学の施澤政さん
「審査員の先生方から頂いた貴重なアドバイスをもとに、
さらに研究を深めていきたい」と熱意を述べた言語学部門で特等賞を受賞した東北師範大学の覃蘭卉さん
「このコンクールの経験を糧にさらに研究に精進していきたい」と喜びを語った
文化部門で特等賞を受賞した吉林大学の陳亚男さんと彭嘉さん。
特等賞を獲得したのは、下記4名。
言語学部門
東北師範大学 覃蘭卉さん
論文タイトル:コーパスに基づく「普通~」と「一般~」との比較
文学部門
華東師範大学 施澤政さん
論文タイトル:植民地的文化言語空間における翻訳営為――古丁『こころ』中国語翻訳考察
文化部門
吉林大学 陳亚男さん、彭嘉さん(グループ参加)
論文タイトル:中日における九尾の狐の形象の比較研究——妲己と玉藻前を中心に
「笹川杯日本研究論文コンクール2021」
主催:
教育部外国言語文学類専攻教学指導委員会日語専攻教学指導分科会
中国日語教学研究会
吉林大学
日本科学協会
後援:
人民中国雑誌社
2019年、2020年の開催情報:https://www.jss.or.jp/kouryu/sakubun/ronbun/