北京
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中国旅游研究院がこのほど発表した「中国国内旅行発展年度報告2021」によると、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年の国内旅行者数は2019年に比べ52.1%減少して28億7900万人でした。うち、国内旅行に出かけた都市部住民は53.8%減、農村部住民は47%減となりました。
昨年の国内旅行による売り上げは前年比61.1%減の2兆2300億元(約40兆円)でした。うち、都市部住民の国内旅行における消費は62.2%減、農村部住民は55.7%減でした。
今年9月、四川省九寨溝を訪れた観光客
昨年の国内旅行における一人あたりの消費額は前年比18.8%減の約774元(約1万4000円)でした。うち、都市部住民の一人あたり消費額は18.1%減の約870元(約1万5000円)、農村部住民は16.4%減の約530元(約9500円)でした。
都市部住民が国内旅行の主力となっており、昨年、国内旅行に出かけた都市部住民は全体の71.7%を占める20億6500万人で、それによる消費額は全体の80.7%となる1兆8000億元(約32兆円)でした。一方、「農村振興」戦略の推進に伴って、旅行に出かける農村部住民も増えつつあり、国内旅行のポテンシャルとなっています。
また、国内旅行者の構成には地域的な特徴が見られています。旅行の回数と旅先での滞在期間の両方を統計の対象として分析した結果、昨年、中国東部地域が国内旅行者全体の51.5%を占めました。それに次いで西部は26.4%、中部は19.9%、東北は2.1%となっています。
最新のサンプル調査によると、年齢別では、2019年の国内旅行者のうち、25-34歳が最も多く、全体の30.3%を占めています。また、25-44歳で計算すれば全体の52.2%となりました。
学歴で見ると、2019年の国内旅行者のうち、大学以上の学歴を持つ人は全体の64.99%を占めており、中学校以下は19.15%で、高学歴化の傾向が見られました。
今年の国内旅行は、波がありながら徐々に回復していく勢いを見せています。国内旅行者数は36%増の39億1500万人、観光収入は48%増の3兆3100億元(約59兆円)に上り、それぞれ2019年の65%、58%にまで回復すると予想されています。(鵬、藤井)