北京
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ロシアのリャプコフ外務次官はこのほど駐ロシア英国大使と会見し、米英豪3カ国の新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設について、世界の安全保障と安定の促進には役立たず、軍備管理に困難をもたらすものだとしたうえで、3カ国が核不拡散の堅持を期待すると示しました。これについて、中国外交部の趙立堅報道官は、「中国はロシア側の見方に賛同し、米英豪の3カ国が国際的な核不拡散の義務を忠実に履行し、地域の平和と安定に資することを希望する」と表明しました。
18日の外交部の定例記者会見で、趙報道官は関連質問に答え、「米英豪3カ国が新たな安全保障の枠組みを創設し、原子力潜水艦配備計画を展開することは、深刻な悪影響を生むことになる。第1に、3カ国がイデオロギーな線引きにより、新たな軍事ブロックを作り、地域の緊張が高まること。第2に、地域の国々が軍事力強化をあおり、その結果、核の敷居を踏み越え、軍備競争を激化し、軍事衝突のリスクを高める恐れがあること。第3に、原子力潜水艦の協力は深刻な核拡散リスクとなり、『核兵器不拡散条約』(NPT)の精神に反することだ」と強調しました。
趙報道官は、「中国は、いかなる地域メカニズムも平和と発展の時代の流れに沿って、地域国家間の相互信頼と協力を増進すべきであり、第三者を標的にしたり、第三者の利益を損ねたりしてはならないと考えている。3カ国が国際社会の声に耳を傾け、時代遅れの冷戦・ゼロサム思考や偏狭な地政学的観念を捨て、関連の誤った決定を撤回し、国際的な核不拡散義務を果たし、地域の平和と安定に資することを望む」と述べました。(RYU、鳴海)