北京
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中国南西部、四川省の省都・成都市から北へ約20キロメートル離れた広漢市にある三星堆は約5000~3000年前に栄えていた古代蜀国の都の遺跡で、現時点で南西部において継続時間が最も長く、管轄範囲が最も広い古代政権の遺跡です。総面積は約12平方キロメートル、コアエリアの面積は約3.6平方キロメートルです。
三星堆遺跡は、1929年に現地の農家が溝を掘っていた際に玉細工を見つけたことがきっかけで発見されました。1980年代に一連の発掘作業が行われ、特に1986年に、遺跡の1号と2号の「祭祀(さいし)坑(祭祀に使われていたとみられる穴)」で青銅大立人像、青銅神樹、青銅仮面、金の仮面、金杖、象牙など1000点以上の貴重な文化財が出土しました。商代末期(3250~3100年前)のものとみられ、世界においても20世紀の偉大な考古学の発見の一つとされています。
青銅大立人像
巨大な青銅仮面
発掘作業は、3号から8号までの「祭祀坑」を対象に2020年10月に再開されました。今年9月時点で金の仮面の破片、青銅仮面、青銅霊木、象牙など500点の重要文化財を含む1万点近い文化財が出土しています。
三星堆博物館は今年9月28日、新築の文化財修復館をプレオープンし、新しく出土・修復した文化財の展示を始めました。国宝級の神樹紋玉琮、立髪銅人像、金の仮面など新しく出土した文化財のほか、修復作業の様子をガラス越しに見ることもできます。(取材・写真:任春生 チェッカー:柳川)
金の仮面
扭頭跪座人像
巨大な仮面などの青銅器