ボランティア活動に心血を注ぐ共産党員代表――王蘭花

　王蘭花さんは少数民族の回族の女性で、1950年6月に寧夏回族自治区呉忠市に生まれました。今年71歳の王さんは1995年に中国共産党に加入しました。長年にわたって、1300人余りの一人暮らしのお年寄りや1万8000人の住民に消防安全の知識を広め、30余りの団地680ヵ所の火災リスクを取り除きました。それと同時に、募金活動を行い、98万元の慈善活動のための資金を集めました。そのほか、さまざまな公益活動に9000回参加し、住民の生活上の困難など7000件以上を解決してきました。ボランティアたちのリーダーとして、王さんは何の見返りも求めずに、ひたすらに活動を続けています。

　2005年、王さんは6人の定年退職者や団地の仕事に熱心な人たちに呼びかけて、寧夏回族自治区呉忠市初のボランティアチームを作りました。自宅をボランティア活動の仕事場にし、自分の携帯電話をホットラインの電話番号として、活動を展開してきました。チームメンバー6人は毎日、住宅団地の隅から隅まで奔走し、一人暮らしをしているお年寄りや留守児童の面倒を見たり、近所同士のもめ事を解決するなど、治安の巡回を行ってきました。

　団地内に郭淑珍さんという74歳の一人暮らしをしている女性がいます。彼女は腰椎間板ヘルニア（ようついついかんばん）で腰痛を煩い、普段の日常生活にも支障が出ていました。そのことを知った王さんは、ボランティアたちとともに、定期的に郭さんのところへ行って、掃除などの家事をしたり、話し相手になっています。帰るときには毎回、「何かあったらいつでも電話をください」と繰り返し伝えています。

　王さんたちのボランティアチームは、長らく安定した資金源がありませんでした。住民たちの救助の問い合わせの電話を受けたあと、彼女はいつもチームのメンバーとともにあちこちで募金活動を行いました。2016年、王さんはウィーチャットで、「愛心慈善」という公式アカウントを作り、寄付金などで安定した資金源が確保できるようになりました。限られている資金を有効活用するため、基本的には要救助者一人当たり1000元（日本円にして約1万6000円）の援助金を出すことにしています。王さんの話によると、人生最大の幸運と成果は二つあるといいます。一つは、社会から頂いた栄誉、もう一つは困っている市民に必要となる善行をやることと語りました。

　「人を助けることは我が楽しみ」という言葉はチームのモットーです。王さんたちの行動は社会から高く評価されると同時に、より多くの若者から注目され、仲間になる人も増えています。かつて助けてもらった若者は、今ではボランティア活動へ積極的に参加しています。舒慶勇兄弟は家庭の事情で孤児となりました。そして、王蘭花さんは以前、よく食べ物や洋服などを持っていき、その兄弟の家を訪ねました。また、兄弟二人の学校へ行って、学費の減免を求めました。舒兄弟二人はいつも王さんのことを「王母さん」と呼んでいます。今、兄弟二人は立派に成長し、小さな修理屋を経営することで自立しました。また、二人は、一人暮らしをしているお年寄りや体が不自由な人たちに無料でサービスを提供しています。王さんが指導するボランティア活動チームは地元、さらに寧夏自治区で名が知られる名団体となり、現在、この団体に登録されているボランティアの人数は6万5000人を超えています。