北京
PM2.577
3/-2
中国疾病予防管理センター(中国CDC)は9日、中国が新型コロナウイルスの変異ウイルス「デルタ株」の不活化ワクチンを開発するための非臨床試験を完了したと発表しました。
同センターでバイオセキュリティを担当する首席専門家の武桂珍氏は、「中国CDCは輸入症例からデルタ株のサンプルを採取し、ワクチン開発で著しい進展を遂げている」と述べました。
中国CDCバイオセキュリティ担当・首席専門家 武桂珍氏
武氏によりますと、中国CDCは輸入症例が比較的多い広東省、上海市、北京市などの臨床症例からデルタ株のサンプル採取に成功しました。3世代連続のクローニングと精製により、ワクチン株の選択と同定を初歩的に完了し、3つのレベルのウイルスバンクを確立していて、現在、これらの研究成果が生産現場で活かされ、大規模生産に向けて準備を進めているということです。
中国の複数の研究開発機関では、コロナウイルスの様々な変異株に対する広域または多価の組換えタンパク質ワクチンの研究が行われています。また、ベータ株やデルタ株に対するアデノウイルス・ベクター・ワクチンや核酸ワクチンの開発も進められており、一部の研究所では動物への有効性・安全性の実験も完了しています。
専門家は、中国の不活化ワクチンはデルタ株に対して今は有効ではあるものの、ウイルスがまた新しい変異を起こしているため、今後、深刻な変異が起こることに備えて、新しいワクチンの迅速かつ大規模な生産の必要性を指摘しています。
(Yan、CK)