北京
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1.多数の死傷者:
米ブラウン大学の戦争費用プロジェクト(Costs of War Project)の統計によりますと、2001年以降、米国が発動したアフガニスタン戦争が直接の原因で死亡した人の数は、合わせて約24万1千人に上り、その中の7万1千人余りが民間人です。
それ以外にも、米国が率いる北大西洋条約機構(NATO)連合軍が駐留した際に、その侵害を受け、ひいては虐殺された民衆の数となると、正確に統計できるものではありません。連合軍の一員であるオーストラリア軍が、アフガニスタンで引き起こした虐殺の罪がその一つの例に過ぎません。
△オーストラリアのアンガス・キャンベル(Angus Campbell)国防軍司令官は2020年11月、アフガン駐留部隊に対する調査報告書を公開し、同軍の特殊部隊の兵士25人がアフガニスタンの民間人と捕虜の虐殺に関与し、少なくとも39人を不法に殺害したと明らかにしました。
2.難民問題:
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は7月中旬の記者会見で、2021年1月以降、27万人のアフガン人が故郷から逃れることを余儀なくされ、同国の避難民の数が350万人を超えたと警告しました。
△アフガニスタン北部のマザーリシャリーフにある避難民キャンプで、お湯を沸かす女性(UNHCR公式サイトより)
3.国民生活の困窮:
国連の関連データによりますと、アフガニスタンの一人当たりGDPは世界第213位、失業率は50%超、貧困率は70%超、平均寿命は世界最下位の53.25歳となっています。国連は最近、約1800万人のアフガン人が救援を待っているとしています。
△2021年5月に、カブールからガズニー州などに小麦粉を輸送する国連食糧農業機関(FAO)の車列(世界食糧計画公式サイトより)
4.テロリズム
国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)が4月に発表した最新報告書によりますと、今年第1四半期(1-3月)に573人の民間人が殺害され、1210人が負傷し、死傷者の数は昨年同期比29%増となっています。対して、アフガニスタン国内のテロ組織の数は20年前の一桁から、現在では20以上にまで増えています。(Mou、Yan)