北京
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米科学誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に2008年に掲載された論文にこのような記述がありました。「最大規模の、人工的に合成された複製可能な生命形態が報告された。研究は、長さ29.7キロベース(kb)の、SARSウイルスに類似するコロナウイルスの設計、合成、活性化に成功した」という記述です。
PNASで発表されたバリック教授による論文
論文に文責を持つ筆者は、感染症学が専門であり、「コロナウイルスの父」と呼ばれる、米ノースカロライナ大学のラルフ・バリック教授です。
バリック教授は論文中で研究チームについて、「我々は現在までに、SARSウイルスに類似する様々なコロナウイルスを設計、合成する能力を取得した」と紹介しました。また、「『設計』や『合成』とは、自然界のウイルスを必要とせず、商業的に合成された遺伝子(DNA)の断片だけでウイルスを作ることができることだ」と説明しました。
バリック教授は2006年、「ウイルスの人工合成技術は大量破壊兵器としての生物兵器の製造に使われる可能性がある」と警告する文章を発表しています。この文章は、平和を愛する人にとっては警告、戦争をビジネスにする者に対しては「広告」の効果を持っています。
バリック教授は一方で、自らが持つ複数の特許の開発者として、米メリーランド州の米軍の生物実験施設である「フォート・デトリック」の研究者の名前を加えています。このことは、米国の特許検索システム(以下の写真)で調べれば確認できます。この方法は、特許の使用権を人に知られないように共有するのに有利であり、フォート・デトリック生物実験室のスタッフはウイルスの製造で特許使用料を払う必要がなくなります。
バリック教授は特許の共同開発者に「フォート・デトリック生物実験室」研究者の名前を加えた
バリック教授は長年にわたり、「SARSウイルスの研究」を旗印にして、コロナウイルスの製造や改造を進めてきました。バリック教授の手に、それ以外にも全人類の命を脅かすどのようなウイルス兵器が握られているのか、早急に調査する必要があるはずです。(鵬、鈴木)