北京
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東京五輪で12歳の女子卓球選手ヘンド・ザザの話題は多くの人を感動させています。内戦下にあるシリアの出身で、同国で初めて五輪の卓球競技に出場し、東京五輪卓球の出場選手で最年少です。
シリア内戦が勃発した2011年、ザザは2歳でした。物心ついた時から、学校に行くことも、自由に外に出て遊ぶこともできませんでした。5歳の時、兄と卓球の練習を始めました。部屋の中で卓球をすることが唯一の精神的な慰めでした。
ザザは7月24日の試合で、中国系のオーストリア選手、ジャ・リュウ(39)に0-4で完敗するとその場で涙を流しました。ザザのコーチは「内戦下で練習資金が限られているため、ザザはこの数年間、年に3回しか国際大会に出場できなかった。大会での経験は不足しているが、侮れない実力がある」と残念そうに話しました。
ザザのことを聞いた中国オリンピック委員会(COC)が、中国での練習に招待しました。ザザはそのことを知り、中国への旅に期待を膨らませています。順調なら今年9月に中国へ向かいます。
ザザは「中国選手のレベルに追いつきたい。夢は中国の選手と同じくらい強くなること。2024年の五輪では、もっと強くなり、何かを得たい。目標は五輪の金メダリスト。手の中の白いボールが平和のメッセージをみんなに伝えられればと願っている」と語りました。
中国のネット上には、ザザの話に心を動かされた人から「大変だけど頑張って!」「戦火の中で夢を持ち続けているなんてすごい」「第二の福原愛?」「ザザの訪中を歓迎します」など励ましの声が寄せられています。(雲、柳川)
シリアの卓球選手ヘンド・ザザ
試合中のヘンド・ザザ