不可能は突破されることを待つ

　「不可能だったことは突破されるのを待っていた。それが今日実現できた」と中国人アスリートとして初めて男子100メートルスプリント決勝に出場し、アジアの新記録を樹立した蘇炳添選手はこう語りました。

　8月1日の男子100メートル準決勝では自分のベストタイム9.83秒で走り、決勝進出の中で最速を迎えた瞬間、世界を驚かせました。間もなく32歳を迎える蘇炳添選手は、最終ランでは6位でフィニッシュし、9.98秒というタイムを記録しました。

　多くの外国のメディアやネットユーザーも、彼の驚くべき結果に称賛を送りました。蘇選手が副教授を務めた曁南大学では、先生と学生たちもこの歴史的な瞬間をテレビの前で見守りました。

　蘇選手には12人からなる強力なサポーターチームがいるということです。技術の調整もずっと続けられてきました。この「東方の奇跡」は、長年、一体となって奮闘してきたチーム全員への恩返しと言えるでしょう。