北京
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「英雄の礼賛――老紅軍と潘皓の再長征画展」の開幕式が26日午後、北京にある人民美術出版社美術館で行われました。
この展覧会は中国教育部直属の美術大学で、最も権威があるとされる中央美術学院が主催し、范迪安院長が学術交流会を主宰しました。
作者の潘皓教授
会場の様子
作品を案内する作者の潘皓教授(右から1人目)
左から2人目は中央美術学院の范迪安院長
「紅軍」とは、1927年に中国共産党が組織した軍隊「中国工農紅軍」の通称で、中国人民解放軍の前身に当たります。健在するその時の紅軍の戦士らは、ほとんどが百歳前後の高齢者であることから「老紅軍」との愛称を持ちます。中国では、「喝水不忘掘井人」(水を飲むとき、井戸を掘った人を忘れてはならぬ)とよく言われますが、新中国の創立のために命や青春をささげた人々の貢献を忘れないように中央美術学院の潘皓教授は、チームを率いて、3年の歳月をかけ、24の省や市、自治区を訪れました。車での走行距離は5万キロに及びます。潘教授らは全国に住む「老紅軍」を訪ねて革命時代の話に耳を傾け、180×200cmの大型の油絵の肖像画を描きました。体の具合を考慮して長い話ができないため、ほとんどの作品は2時間以内で完成させたということです。
展覧会のタイトルにある「長征」とは、1934年8月から1936年10月にかけて行われた紅軍主力の戦略的大移動のことを指し、部隊は2万5000華里(1万2500km)を踏破したことから「万里長征」とも呼ばれます。潘教授らは、作品づくりのために5万キロもの道のりを進みました。これはまさに「再長征」(もう一つの長い移動)と言えるでしょう。
制作チームと「老紅軍」及び肖像画の記念写真
潘皓教授は1962年に広東で生まれ、中央美術学院の油絵博士の第一人者として、日本の東京、横浜、甲府などで個展を行ったことがあります。今回の展覧会では、「老紅軍」の肖像画100点のほか、「黒い夜の光」や「黄河」などの作品も展示されています。
展覧会が行われている人民美術出版社美術館は、北京市東三環中路双井橋の西側に位置し、会期は7月5日までの予定です。(取材:藍暁芹)