北京
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米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は26日、「ショッピングセンター(SC)が衰退していると中国の消費者に言うな」と題する記事を発表ました。同記事は、中国の消費者はネット上で商品情報を閲覧するのが好だが、新型コロナウイルスの感染拡大で外出を自粛された人々は実店舗で買い物をする楽しみを再発見したと強調しました。このことは、消費者が本来ならば欧州や日本、米国への旅行に使う予定の金銭を、自国内での買い物に使うことを意味するとのことです。
米国に本拠地を置くコンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーとイタリア・ラグジュアリー協会が共同で発表した「2020年世界高級品市場リポート」によると、2019年に中国大陸の消費者が海外旅行の際に高級品購入に使った支出は約640億ユーロで、大陸での高級品購入のための支出の2倍以上に達しました。しかし2020年にはこの消費パターンが逆転し、中国の消費者が国内で高級品を買うための支出が470億ユーロに達し、同期における海外での消費の3倍に達しました。
中国の一部百貨店は2020年1月という早い時期に営業を一時停止しましたが、多くは2カ月足らずで営業を次々に再開しました。中国の2021年第1四半期(1-3月期)の小売額は前年同期比34%増で、ショッピングセンター1階のテナント出店料は1年前に比べて0.2%上昇しました。
深セン市に住む温嘉怡さんは、5月になり地元の高級品ショッピングセンターでプラダの革靴を買いました。価格は約7000元(約12万円)でした。温さんは「実店舗でショッピングをすれば、その場で満足感を味わえる。これまではずっと、海外に出て買うか、ネットを通じての代理購入を利用していたのですが」と述べました。(Mou、鈴木)