北京
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「全世界には1億6000万ヘクタールの水田がある。その半分の水田に交雑種の稲を栽培したとする。1ヘクタールあたり2トン増産できる計算によれば、1億6000万トンの食糧が追加され、4億人から5億人を養える」
これが、この年老いた中国人の夢でした。彼は生涯にわたり二つのことに取り組み続けました。一つは米の生産量を高めること、もう一つはハイブリッド水稲(交雑による品種改良水稲)を世界に広めることです。
「彼」とは、中国の「ハイブリッド水稲の父」である袁隆平氏です。
ハイブリッド水稲は1979年、中国から初めて海外に渡りました。今では、ベトナムのメコン川流域、インドネシアのスマトラ島、パキスタンのインダス川平原、そしてアフリカの16カ国でも黄金色の稲穂が実っています。袁隆平氏の「ハイブリッド水稲」の海外での栽培面積は800万ヘクタールに達しました。
ハイブリッド水稲が普及して以来、穀物の増産分により、中規模の国の人口に相当する8000万人分を養うことができるようになりました。多くのアフリカの人々の命を救ったとして、マダガスカルでは「ハイブリッド水稲」の姿が、最大額の紙幣に印刷されています。
袁隆平氏は2021年5月22日、夢を抱きつつこの世を去りました。91歳でした。(Mou、鈴木)