北京
PM2.523
3/-2
習近平総書記は12日、湖北省・陝西省と境を接する河南省の南陽市を視察しました。習総書記が農業大省、人口大省である河南省を訪れるのは1年ぶりで、今年6回目の国内視察となります。2700年以上の歴史がある南陽市は国家歴史文化名城です。習総書記は視察当日、南陽市の1人の著名人と2つの名産に関心を寄せました。
習総書記は12日午後、市の東部にある医聖祠を訪れ、後漢の名医である張仲景の生涯と中医薬の発展に果たした貢献について実地調査しました。
医聖祠は明代に建てられ、器具類の文化財100点以上、古典文献1万冊以上が集められています。中でも最も宝とされているのは張仲景が編集した「傷寒雑病論」白雲閣版です。これまでに見つかっている版の中で最も完全で正確なものです。
新型コロナウイルス感染症の発生後、特効薬がない状況で、中国は「傷寒雑病論」などの古典医学書を基に対策を講じました。習総書記は、昨年6月に開かれた専門家・学者座談会で、「中医学と西洋医学の結合、中医薬と西洋薬の兼用が、今回の新型コロナウイルス感染症の予防・抑制における大きな特徴であり、中医薬の継承とイノベーションの実践でもある。中国の処方箋は、世界のコロナとの戦いを助け、複数の国で採用されている」と述べました。
南陽市を代表する花はコウシンバラで、10種類の色、100年以上の株元、2千の品種、25億元以上の生産高で市の誇りになっています。コウシンバラの栽培は唐代に始まり、明・清代に盛んになり、今では大きな発展を遂げています。南陽市は中国国内最大のコウシンバラの栽培基地で、コウシンバラの郷とも呼ばれています。習総書記は同日、コウシンバラの栽培基地である「南陽月季博覧園」を見学しました。同園は開園以来、国内外の観光客延べ300万人以上を受け入れています。習総書記はコウシンバラ資源の優位性を生かした特色のある産業の発展や雇用促進などの状況を実地踏査しました。
灸に使われるヨモギも南陽の名産の一つです。習総書記は12日午後、南陽薬益宝艾草製品有限公司を見学し、ヨモギ産業の発展と雇用促進の状況を尋ねました。同社は足浴用入浴剤などの製品12シリーズ、100種類以上を生産し、ヨモギ製品の生産と研究開発、科学技術イノベーション、オンラインとオフラインの販売が一体化された産業チェーンを持つ企業となっています。昨年は生産高8千万元余り、そのうち、電子商取引販売高2千万元以上をそれぞれ達成しました。(殷、柳川)