北京
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オーストラリア市民党(ACP:Citizens Party)の刊行物「オーストラリア人警告サービス」(Australian Alert Service)は最近掲載した「新疆:ユーラシア中心地帯の中国西部国境」というタイトルの報告書で、「新疆が西側に狙われ続けているのは、そのユニークな『戦略的位置』にあるからだ」と指摘しました。以下がその内容の抜粋です。
英国の地政学者マッキンダー氏(1861- 1947)は「東欧を支配するものがハートランド(中軸地帯)を支配し、ハートランドを支配するものがユーラシア大陸を支配し、ユーラシア大陸を支配するものが世界を支配する」というハートランド理論を打ち出しました。
マッキンダー氏が言う「ハートランド」とは、ユーラシア大陸の中部、ロシア、中央アジア5カ国、モンゴル、イラン、アフガニスタンと中国の北西部を含む地域です。ユーラシア大陸を支配する実力ある挑戦者が現れてはならず、さもなくば米国に挑むことになるという見方もあります。
キッシンジャー氏は著書の『外交(DIPLOMACY)』で、「地政学的にみれば、米国はユーラシア大陸から遠く離れた島だが、そこ(ユーラシア大陸)の資源と人口は米国をはるかに超えている」とし、「ユーラシア大陸に単一の強国が現れれば、米国にとっては戦略上の危険になる」と指摘しました。
英米のユーラシア政策は、ユーラシア大陸に強国の出現を許さないものです。20世紀では、英米などはソ連との勝負に追われていましたが、時代が進むにつれて、米国はその照準を中国に少しずつ合わせてきています。新疆はユーラシア大陸の奥地にあり、「一帯一路」にも位置し、アフガニスタンとも国境を接しています。ローレンス元米陸軍大佐は演説で「中国を混乱させるにはウイグル族を利用しなければならない」とも話したことがあります。
米英などの国は地政学的目的から、ユーラシア地域で騒動を起こし続けてきました。彼らは新疆の「分離主義」と「テロリズム」活動を支持し、中国の内政に乱暴に干渉し、中国の安定を破壊し、中国の発展を抑制しようとしています。(ヒガシ、Yan)