北京
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23/19
日本政府はこのほど、閣議で福島第一原発の汚染水を処理した後、海へ放出することを決定しました。専門家は、「放射性物質を含む汚染水が希釈された後、日本が約束したとおりの人体に被害を与えない安全基準に達するかどうかはさらに科学的な検証が必要だ」としています。
福島第一原発の核廃水にはセシウム、ストロンチウム、トリチウムなど多くの放射性物質が含まれています。日本政府と東京電力はろ過設備を使用することでトリチウム以外の62種類の放射性物質を除去することができるとしています。中国海洋大学国際問題および公共管理学部の金永明教授は、「排出する汚染水が排出基準を満たすことができるというのは日本が一方的に考えているだけで、国際社会の同意を得ているわけではない。日本側の主張をうのみにすることはできない。国際原子力機関(IAEA)など関連する国際組織の主導で専門家グループを派遣し、汚染水のサンプル採取、検査、評価を行う必要がある」と述べました。
ドイツの海洋科学研究機関のコンピューターシミュレーションでは、日本の福島沿岸は世界で最も強い海流が流れており、放射性物質は放出後57日で太平洋の大半の区域に及ぶことになり、3年後には米国とカナダが核汚染の影響を受け、10年後には世界の海域までに影響が拡大するということです。
金教授は、「日本政府による原発汚染水の海洋への放出は、関係国と協議した上で決めるべき問題だ」と示しました。(殷、坂下)