北京
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毎年、旧暦の大晦日の夜に放送する中国の国民的年越し番組「春節聯歓晩会(春節の夕べ)」は、1983年に始まった大型総合エンターテインメント番組です。
2021年の「春節の夕べ」
1980年代、テレビを持つ家庭がまだ少なく、大晦日の夜は徹夜しての年越しが子どもたちにとって、一年中で最も楽しみにしていたことでした。この日に新しい洋服を着て、祖父母の家に集まり、大人達は餃子をはじめ、美味しいものを忙しくもいっぱい作り、子どもたちは普段あまり食べられないキャンディーを食べながらゲームで楽しみました。新年を迎える一幕は、どこも賑やかな雰囲気に溢れていました。
1980年代、新年を迎える子どもたち
1980年代後半になると、テレビを持つ家庭が増え、大晦日の夜に一家団らんで「春節の夕べ」を見て年を越すことが、中国人の年越しの習慣になりました。1985年、中国の1人当たりのGDPはわずか800元で、テレビは贅沢品で、マイカーは夢のまた夢の時代でした。
テレビは贅沢品だった1980年代
これまでの30数年間、物がどんどん豊かになっていきながらも、一家団らんで年を越す習慣に変わりはありません。たとえ家族の元へ帰れなくても、友人を誘って一緒に大晦日を過ごす人もいます。
今年は新型コロナウイルス感染症対策のため、帰省しない人が多くいますが、友人と一緒に「春節の夕べ」を見ながら、ご馳走を食べて、新たな一年を迎えています。(閣、星)