北京
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陳剛教授
国際伝熱学のリーダーでマサチューセッツ工科大学(MIT)の陳剛教授が米連邦捜査局(FBI)に逮捕された事件が、中米の学術界で高く注目されています。陳氏の逮捕が明らかにされた日、中国の著名な生物学者の饒毅教授は学術界を率いて、「FBIによる陳剛教授の逮捕は典型的な人種主義に基づいた行動だ」と非難しました。一方、MITの学長と教授ら160余人が26日に、陳氏を声援する公開状を発表しています。
趙立堅報道官
これに先立ち、中国外交部の趙立堅報道官は15日、記者からの質問に対し、「米国の一部省庁が関連事件を扱う時には、プロフェショナルな視点に基づいて公平に行動すべきである。政治的操作をやめ、中国側の人材計画に汚名を着せる行動や、中米の科学技術や人文分野での正常な交流と協力を妨害することをやめるべきだ」と述べました。
さらに、MITのラファエル・リーフ学長は22日、刑事訴追で引用された「中国からの経費1900万ドル」について、「それは陳氏個人の所得ではなく、MITと中国南方科技大学が行っている広く知られている協力の一部だ」と述べています。
ラファエル・リーフ学長(MITウェブサイトより)
また、米国シートンホール大学(SHU)のミキ・リヴィス法学教授も米国の行動を非難する文章を発表し、「陳氏が力強い支持を得たことは、米司法省の『チャイナ・イニシアチブ』がすでに失敗に終わったことを示している」と指摘しています。
「チャイナ・イニシアチブ」とは、米司法省が2018年11月に、デリケートな技術を中国に引き渡す米国籍研究者の排除を目的に発表したもので、陳氏への訴追は同省が当該プロジェクトに基づいた最新の行動にあたります。
2019年7月、米政府は中国系科学者と外国政府との連絡を取り調べる大規模な調査を起こしました。これを受け、陳氏は当時「ネイチャー」誌のインタビューに対し、「現在の雰囲気は多くの恐怖感を引き起こしている」と心情を語りました。ここ数年、米国は中国の学者、科学者及び中国系学者や科学者を標的にした行動を取り続けてきました。これらの行動は最終的に保守傾向になりつつある米国自身を害するにほかならないとみられています。(Mou、Yan)