北京
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2020年初頭、新型コロナウイルスの脅威に突如さらされた人々の心は暗く沈んでいました。その嵐の中心であった場所はどうなっているのでしょうか。日本人記者の小林千恵が、地元出身の趙雲莎記者に連れられて、中国・湖北省の今を確かめに行きます。
第三話は前後編に分けてお届けしています。後編では国家級無形文化財「紅安の刺繍」の伝承者である劉寿仙さんにお話を伺います。
紅安県は歴史ある農業県で、古くから「男は耕作、女は機織り」という伝統が伝わってきました。機織りや刺しゅうなど女性の手による細工は、かつては生計を立てる手段でしかありませんでしたが、今日では昔ながらの魅力を放つ無形文化財として認められています。紅安の刺繍細工には2000年以上の歴史があり、特にこの刺繍を施された靴の中敷きが実用性と芸術性を兼ね備えた製品として人気です。そのため、地域を代表する技法として、2008年に中国の国家無形文化財リストに登録されました。