2017年10月25日、中国共産党第19期中央委員会第1回全体会議で中共中央委員会総書記に当選した習近平氏、及び中国共産党中央政治局常務委員に当選した李克強、栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正各氏が人民大会堂で第19回党大会を取材していた中国国内外の記者たちと親しく会見した。重要談話を発表した習近平氏。(新華社記者/丁海濤)
2017年10月25日午後、習近平氏などの指導者は北京の人民大会堂で中国共産党第19回全国代表大会に出席した代表、特別代表、列席者と親しく会見した。(新華社記者/蘭紅光)
第2期の5年の任期を始めた習近平氏は、自らの執政グループを率いて国内外の記者に会見した際、第19回党大会から第20回党大会までの5年間は、「2つの百年(中国共産党創立100年の2021年に小康社会を全面的に実現し、建国100年の2049年に富強・民主・文明的で調和のとれた社会主義現代国家を実現する)」の奮闘目標の歴史的合流期となり、第1の百年奮闘目標を実現し、第2の百年奮闘目標を始めなければならないと述べた。習近平氏は「私たちは必ず忠実に職責を果たし、勤勉に働き、使命に背かず、重責を果たす…新時代には新たな気概、新たな行動が必要となる」と語り、中国共産党が「永遠に盛んな気概を保ち、永遠に人民の公僕、時代の先鋒、民族の脊柱」であると宣言した。
一、創造的な指導者
5年前、ニュースの中で「ソーシャルメディア時代における初めての中国共産党の指導者」と呼ばれる習近平氏は、初めて記者との会見に臨んだ。英紙『ファイナンシャル・タイムズ』はサイトで「習近平氏が登場した。十分余りの時間で、これからの10年間に、世界で最も人口の多い国をリードする習近平氏は自らの方略を明らかにした。簡単にいえば、それは中国を偉大な国に発展させ、人民の不満を解消して、腐敗を根絶することだ。習近平氏は共産党員でない人でもわかりやすい言葉で話した」と報じた。
ポストン大学の中国政治専門家のジョセフ・フィユスミス氏(音訳)はこのように習近平氏を評価している、「速やかに動き出し始め、革新的な性格と政治能力を確実に持っているような人だ」。一方、多くのメディアは「もう少し待ってみよう」との考えを示している。5年来、習近平氏はいかに「本気」を出して実行したか、全世界がそれを目にした。
今や、「歴史的変革」という言葉がこの1800日間あまりの日々に起きた変化をたとえるようになっている。もう一つの総括的な言葉は「長期にわたって解決したくてもできなかった難題を解決し、過去にやり遂げたくてもできなかった大事をやり遂げた」である。
360に及ぶ重大な改革方案を発表し、それから、1500余りの改革措置を打ち出したことで、主要分野における改革の中心的枠組みが基本的に確立された。
「反腐敗運動の嵐」によって、省・軍級以上の党員幹部と中管幹部(中国共産党中央委員会組織部に登録され、中国共産党中央委員会が任免する幹部)440人が摘発され、150万人余りが処分を受け、海外に逃亡した3400人余りが連れ戻された。
形式主義・官僚主義・享楽主義・贅沢浪費の風潮を全面的に反対したことによって、8900万あまりの共産党員のチームがより純潔になり、力強くなった。
国防を改革し、軍隊を整えて、200万人の兵士からなる中国の武装力は思想・気風、組織構造から武器・装備まで一新された。
中国経済は2013年から2016年にかけて、年平均7.2%成長し、世界同時期の2.5%をはるかに上回り、引き続き世界経済を牽引する第1のエンジンとなっている。
貧困人口は6000万人あまりが減り、その数はヨーロッパの1つの大国の人口数に相当するものである。人民の収入の上昇率はGDPの上昇率を超え、民衆は中国での暮らしがより安全でより快適だと感じている。
「二人っ子」政策を全面的に実施し、中国の人口構造を改善した。
科学技術への投資を大幅に増加し、宇宙実験室、深海潜水器、電波望遠鏡、量子衛星、大型飛行機、スーパーコンピューターなどは同時に研究開発が進み、世界の先頭に立ったことで、国民の誇りを高めた。
史上最大規模の汚染対策の戦いを繰り広げ、最も厳しい生態環境の保護制度を立ち上げて、多くの役人が環境保護への取り組みが不十分であるために処分されてきた。
海峡両岸指導者の初会見を実現し、香港の少数者による違法行為「セントラル占拠」の企みを打ち砕いた。
釣魚島周辺領海の日常的な巡航を実現し、南中国海の島礁の建設を推し進め、「南中国海仲裁裁定」が紙くずとなった。
海・陸・空での手段を使い、海外から自国民の救出に何度も成功した。
人民元は通貨バスケットに入り、国際化の足並みが著しく速くなった。
ロシアやアメリカなどと新型大国関係を発展し、発展途上国新興力の勃興を促進し、グローバル・ガバナンスを推進した。
「一帯一路」と「人類運命共同体の構築」は国連の文書に盛り込まれ、中国は気候変動に対応する「パリ協定」に加入した。
……
これらの事をやり遂げたが、その複雑さと難しさが簡単に想像できるだろう。5年前、習近平氏が初めて登場したとき、その親しさ、溢れる自信、それに落ち着いた話し方のほかには、海外メディアが最も注目しているのは、経済成長の鈍化、腐敗問題、環境汚染、貧富の差、党の威信の後退といった方面において、習近平氏が直面している挑戦と危機である。
習近平氏の不屈の精神と強い責任感が重要な効果を発揮した。習近平氏は中国共産党中央政治局の民主生活会議での言葉は強い意志と個性に溢れて、人々の心の中に届いた――「党と人民が我々の献身を必要とするとき、我々は命を惜しまず、躊躇することなく身を挺しなければならない。我々ができなかったら、誰にやらせるのだ」。
このような変化は、習近平氏の第1期の5年の任期で生じたものであった。これからまたどのような人の心を奮い立たせることがあるだろうか。これはまさに全世界が中国共産党第19回党大会を大いに注目する理由である。
習近平氏の最新の施政綱領は人々に新鮮感を与えた。2020年に小康社会を全面的に実現した後、更に「2つの15年」奮闘し、2035年まで基本的に社会主義現代化を基本的に実現させ、今世紀中葉までに、富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国を築き上げる。
これは、習近平氏が中国をリードして、「現代化を基本的に実現する」目標を早く完成し、更なる高水準の現代化目標を提出したことを表している。以前の党大会では、今世紀中葉までに「現代化を基本的に実現する」ことを提出したことがある。
これは人類史上において、初めて10億以上の人口が共に現代化に邁進する奇跡である。中国は歴史的に絶対貧困から脱出して共同富裕へ向かい、経済総量は世界一に躍進し、活気に溢れる世界一の市場となる。このような人々の憧れる新時代は、1840年の鴉片戦争の後に、中華民族が待ち望んだものである。
2017年10月31日午前、習近平氏は他の中国共産党中央政治局常務委員を率いて、上海中国共産党第1回全国代表大会の旧跡で、中国共産党入党の宣誓のことばを復習した。(新華社記者/蘭紅光)
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