北京
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中国中部を西から東へ流れる長江は「中国の母なる川」といわれ、その沿岸にある数多くの町を真珠のようにつなげている。習近平国家主席はこのほど、長江沿岸にある南通市を視察し、環境整備の大きな改善に感心したうえで、「かつて汚れ、乱れていたところが公園の緑地に変わった。まさに海が畑になったほどの大きな変化である」と評価した。こうした変化は長江下流の江蘇省だけではなく、長江が流れるすべての町で環境が大きく改善している。
2016年1月長江上流にある重慶市で習主席は長江経済ベルト発展座談会を開き、長江の生態環境の修復を今後、長い時間にわたって活動の優先項目に据え、環境保護に共に取り組んでいくことを呼びかけた。
それから4年余りで長江流域の11の省や直轄市は力を合わせて長江の水質向上や生物の多様性保護などに努めてきた。汚水やごみの処理、廃水排出の工場の閉鎖または経営転換、養殖業の排水の総合的利用、鉱山の廃水の処理などが進められてきた。更に、2020年1月1日から長江では段階的な禁漁を実施することになり、28万人の漁民が長江から陸地に上がり、長江の環境保護に貢献している。長さ6387キロの長江、その保護と環境整備は、どこか一つの町や省だけの取組みでできるものではない。流域全体の人々が力を合わせてこそ実現できることだ。そのような努力の結果、長江の水質は著しく改善し、長江は流域近辺の町における、大切な観光資源として市民の訪れを引きつけている。
長江を守りながら経済を発展させ、経済の発展で長江をよりよく守っていく、こうした良好な循環がすでに始まっており、長江は東西を結ぶグリーンの回廊になりつつある。(CRI日本語部論説員)