王部長　シンガポールとの関係安定化を強調

　東南アジア諸国を歴訪中の王毅外交部長は13日、経由地のシンガポールでビビアン・バラクリシュナン外相と会談しました。

　バラクリシュナン外相は「今年国交樹立30周年を迎える両国は、支え合い、助け合って、新型コロナウイルス感染症を効果的に抑え込んだ。これは、両国関係の成熟と強さの表れだ。新型コロナウイルス常態化という新たな情勢の下、交流と協力を強化し、ハイレベルの交流を保ち、人の往来の正常化を一日も早く回復し、両国関係を深化させていきたい」と述べました。

　これに対して、王部長は「両国人民の友情は、新型コロナウイルス対応で深まった。新型コロナウイルス感染症がもたらした新たな試練と新たな課題を前に、両国は戦略的な意思疎通と密接な協力の強化を通じて、問題が複雑に入り混じった局面で安定化を図ると共に、激変する情勢から新しい局面を切り開く必要がある」との考えを示しました。その上で、「ワクチンの開発における二国間、三カ国間協力を強化し、域内の人員交流や物流の利便化を図る『快速通路』のネットワークを共同で整備していきたい」と述べ、シンガポールとの協力強化を望む中国政府の姿勢を示しました。

　このほか、双方は、多国間主義の擁護や国際社会が一丸となっての新型コロナウイルスへの対応、中国と東南アジア諸国連合（ASEAN）との協力深化、域内の平和と安定化の促進などにおいて一致しました。（朱、藤井）