新型コロナウイルスとの戦いに打ち勝つ希望は依然残されている＝WHO

　世界保健機関（WHO）で緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏は10日の記者会見で、「新型コロナウイルスの感染源が動物であることを確定する作業は難航するだろう」と示しました。

　これについて、ライアン氏は「最初のクラスターは武漢で発生したことで、疫学調査は武漢から始めるべきだが、25年間の経験から、最初の感染者は必ずしも最初のクラスターからとは限らない。その感染は明らかにクラスターの発生よりも早く、場所も武漢以外で発生していた可能性もある。このことから、新型コロナウイルスがどうやって種の壁を越えたのかを確定するのは、非常に難しい。しかし、将来の予防策のためにも、これに関連する重要な情報を探し出さなくてはならない」と強調しました。

　テドロス事務局長もこの日の記者会見で、「今週、世界中の新型コロナウイルス感染者数は2000万人、死者は75万人を上回るだろう。このデータの裏には大きな痛みと切なさを伴うが、この感染症に打ち勝つ希望は依然として残っている。新型コロナウイルス感染症の大流行を効果的に防ぐには二つの基本要素が必要で、それは、指導者が一刻も早く予防策を打ち出すことと、民衆が新たな対策を受け入れることだ」と強調しました。（朱、坂下）