北京
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住宅団地「康楽新居」の様子
「康楽新居」はチベット西部のガリ地区ガル県における貧困脱却扶助・住居移転の最初の重要プロジェクトとして建設された住宅団地です。これまでに714世帯2962人がガリ地区内の他の場所から移住してきました。農民や牧畜民たちにも順応しやすいよう、康楽新居は一戸建てで構成されています。また、チベット式のスタイル、ガリ地区らしい特色、そしてチベットの観光スポットの再現要素などに満ちていて、観光発展のニーズを満たすと同時に、家族経営の旅館も一部に建設することで大衆の収入増加の要求も満たしています。また、水、電気、道路、通信、暖房などのインフラ施設と村委員会、警備ステーション、幼稚園、衛生サービスステーション、宗教活動場所などの公共サービス施設をあわせ持ち、住宅団地としての環境を完備しています。
チベット式の一軒家
ガリ地区の平均海抜は4200メートルで、寒冷な気候で酸素も不足するため、野菜の収穫が困難な状態が長期にわたって地元の人々を悩ませてきました。 しかしここ数年のうちに、同地区のガル県には野菜栽培、果樹栽培、畜産などの機能を一体化した生態農業産業園区が建設され、現在は周辺地域に40品種以上の野菜や果物を一年中供給できるようになり、人々の食卓を豊かにした上に、研修を通じて200人以上の移住者の雇用を創出しました。
生態農業産業園区の野菜・果樹栽培
生態農業産業園区で働くスウガさん
2017年から康楽新居へ移り住み、今は生態農業産業園区で働いているスウガさんは「移住前は田畑で農作業をやっていたが、年間の収入は3000元しかなかった。今はここで働けて補助金も出るので、年収は9万元に達した。この生活に感謝している」と話しました。
絨毯工房の従業員ガンツェンさん
また、移住者が働く絨毯工房の従業員ガンツェンさんは「康楽新居の家はしっかりしていて、本当に暮らしやすく幸せだ。それに、職業研修を受けて働くこともでき、稼げるようになった」と述べました。
小学3年生のソウラングさん
2017年に康楽新居へ移り、いま小学3年生のソウラングさんは「ガル県に引っ越して、前より整った学校環境があってうれしい。今は夏休み中なので、もっと幸せ」と笑顔で語りました。(取材・写真:趙雲莎)