北京
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8月31日に離任する世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は23日、「WTO事務局長を担当した7年間で遂げた成果に満足している。次期の事務局長がWTOのメンバーをリードして、より多くのチャンスに満ちた新しい時代へと進むことができると信じる」と語りました。
アゼベド事務局長は、「WTOは依然として二つの大きな課題に直面している。まず上級委員会が機能停止に陥ったことが多国間交渉の進行と既存の規則の執行に影響している。このため、紛争解決のメカニズムを早急に改善する必要がある。また、加盟メンバー間の貿易摩擦をいかに緩和させ、解決するかも課題だ」と指摘しました。
アゼベド事務局長はWTO改革について、「大なたを振るうような改革ではなく、順を追って正しい方向に一歩一歩地歩を固めながら着実に進むべきだ」との考えを示しました。
また、新型コロナウイルス感染症が経済にもたらす影響については、「感染症の持続時間が長ければ長いほど、経済秩序の回復は難しくなる。来年6月に開催予定のWTO第12回閣僚級会議は非常に重要だ。加盟メンバーが感染症収束後のグローバル経済の発展方向を決定する鍵になる」と強調しました。
アゼベド事務局長は5月14日、在任期間を1年間繰り上げて8月31日に離任すると表明しました。次期事務局長の選挙手続きは6月8日にスタートしました。(玉華、鈴木)