中国南部で大雨続く　洪水対策が厳しい情勢

　このところの連続の強い降雨と上流からの水が重なった影響を受け、中国南部多くの省で河川の水位が急騰し、洪水対策は厳しい情勢にさらされています。11日6時から12日0時まで、4つの水文観測所で水位が、大洪水が発生した1998年の史上最高記録を相次いで超えました。

　江西省では11日夜、3つの水文観測所が過去最高値を突破し、いずれも水位が上昇しています。7月12日0時、江西省鄱陽湖星子水文所の水位は1998年に記録した22.52メートルを超えて22.53メートルに達し、中国最大の淡水湖として知られる鄱陽湖は水文記録を始めた後の最高水位を突破したことを意味します。

　11日17時時点で、豪雨、洪水、都市の浸水水害などの災害で鄱陽湖流域に521万人余が被災し、43万人余が避難所で緊急避難し、45万ヘクタールの農作物が冠水の被害に遭いました。

　江西省のほか、湖北省の一部の水文観測所も史上最高水位を超えています。11日6時、湖北省陽新富河の水位は23.7メートルに到達して、1998年の23.69メートルという史上最高水位を超えました。また、湖南省洞庭湖の水位も上昇を続けており、11日8時時点で、大雨により14の市と州で延べ480万人の被災者が出ているほか、23人が死亡し、20万人以上が緊急避難しているということです。（雲、Yan）